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ビッグエアのビッグコンテストで3連勝を果たしたパロットの進化形スピン
2017.02.23
先日、2月18日にアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで行われたビッグエアのシリーズ戦「AIR+STYLE」でカナダのマックス・パロットが優勝し、インスブルック大会に引き続き同シリーズ2連勝。1月末のX GAMESを合わせると、ビッグエア種目のビッグコンテストにおいて3連勝となった。
AIR+STYLEでは3本のランから上位2本の合計得点、X GAMESではジャムセッション内での上位2本の合計得点で争われたわけだが、AIR+STYLEロサンゼルス大会でポイントが採用された2トリックは、CABトリプルコーク1620とFSトリプルコーク1440と、オープンサイドのスピンを揃えての優勝となった。
今季のパロットを振り返ってみると、X GAMESではジャンプ台が大きかったことから大技を繰り出し、CABクワッドアンダーフリップ1620とCABトリプルコーク1800が採用され、AIR+STYLEインスブルック大会ではBSトリプルコーク1440とCABトリプルコーク1620を決めての優勝だった。
AIR+STYLEは都市型のビッグエア大会なのでジャンプ台のスペックに限りがあるため、X GAMESのように回転数を増やすことは難しいわけだが、トリプルコークのバリエーションの多さが現在のパロットの強さの秘密だろう。ジャンプ台のスペックが上がればクワッドスピンも繰り出せるだけに、開催まで1年を切ったピョンチャン五輪新種目での金メダル候補筆頭ということになるだろう。
AIR+STYLEロサンゼルス大会の3連覇がかかっていた角野友基は予選を1位で通過するも、セミファイナルでBSトリプルコーク1440ともう1トリックをそろえることができず涙を呑んだ。「調子は少しずつ上ってきてたのにファイナルに残れず悔しい」とコメントを残しているのだが、昨シーズンまででもBSトリプルコーク1620はもちろん、スイッチBSトリプルコーク1620、そしてFSトリプルコーク1440も持ち併せている。今後の課題は1800やクワッドスピンということになるのだろうが、マックスの独走に待ったをかけることができるか。ケガからの完全復帰が待たれる。