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海外のスノーボーダーが教えてくれる、僕たちが暮らす日本の豊かさ。そして、上手さよりも大切なこと
2026.10.10
世界中のスノーボーダーが、日本の雪を求めてやってくる。いまや「JAPOW」という言葉は世界中に浸透し、日本はパウダースノーを楽しむための特別な目的地になった。しかし、海外から訪れたスノーボーダーたちの旅を眺めていると、雪質の素晴らしさだけではない、この国の魅力に改めて気づかされることがある。
ノルウェーから日本を訪れた7人のスノーボーダーによる約13分間のショートムービー『Everybody loves ramen, but we only ate shit』も、そんな作品のひとつだ。
東京でラーメンやカラオケを楽しんだ彼女たちは、レンタカーに大量のスノーボードギアを詰め込み、雪を求めて北へと向かった。そこには連日のように降り積もるパウダースノーが待っていた。ツリーランを楽しみ、転んでは笑い、仲間を雪の中から引っ張り出す。その後は妙高へ移動し、山歩きとライディングを満喫。旅の最後には再び東京へ戻り、街での時間を楽しんでいる。
映像に収められているのは、トッププロによる圧倒的なライディングではない。トリックをメイクできない場面が多く、派手に転ぶシーンもたくさんある。正直なところ、ライディングだけを目的に観る映像ではないかもしれない。
しかし、だからこそ伝わってくるものがあるのかもしれない。彼女たちはYouTubeの概要欄に、こんな言葉を残している。
「トリックや映像、常に上達しなければならないというプレッシャーを取り払えば、そもそも私たちがスノーボードを始めた理由はもっとシンプルなものだった。外に出て、仲間と一緒に滑ること」
そして、この映像を日本に暮らす僕たちの視点で観ると、もうひとつのことに気づかされる。
世界有数の都市である東京から車を走らせれば、深いパウダースノーが待つ山々がある。雪を楽しんだあとは温泉や食事を満喫し、また別の雪山へ向かうこともできる。都市のカルチャーと雪山での遊びが、ひとつの旅の中で自然につながっているのだ。
彼女たちにとって特別な旅は、僕たちにとっての日常。そのこと自体が、日本のスノーボード環境の豊かさを物語っている。
そんな日本の魅力を、これからは海外のスノーボーダーにも積極的に届けていきたい。11月には、東京を拠点に日本のパウダースノーを楽しむための情報を集めた新たな英語ポータルサイト「JAPOW FROM TOKYO」がローンチする予定だ。
見慣れた景色のなかにも、まだ気づいていない魅力がある。そのことを、ノルウェーの7人が改めて教えてくれた。
text: Daisuke Nogami(Editor in Chief)




