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なぜ彼女たちはシーズン初頭に日本へ向かうのか。『THRICE BAKED』第1章「Warm Up in Japan」
2026.02.24
シーズンの始まりに、どこへ向かうか。それは単なる移動ではなく、冬との向き合い方そのものを示す選択でもある。
ケイティ・ケネディとステフィ・ラクストンによる3部構成のウェブシリーズ『THRICE BAKED』が公開された。冬を3つの章に分けて描くというコンセプトのもと、エピソード1「First Bake: Warm Up in Japan」は、その名のとおり日本を舞台に幕を開ける。メリッサ・リーターノと湧嶋弓流(くうる)もフィーチャーされている。
北米で雪に恵まれないスローな立ち上がりとなったため、彼女たちにとって、3週間にわたる北海道トリップは“必要不可欠なウォームアップ”だった。日本のパウダーは、世界中のライダーを繰り返し引き寄せる。深雪を味わうためだけではない。身体を雪上に取り戻し、感覚をリセットし、バックカントリーシーズンへと心身をプレヒートするための場所として機能している。
“ただ仲間と撮影のために旅をした”、言葉にすればそれだけのことかもしれない。しかし、そのシンプルさこそが、この映像の核になっている。
『THRICE BAKED』はバックカントリーライディングを基盤としながらも、競技的価値観とは異なる自由を宿している。滑り、映像、旅、仲間。そのすべてをひとつの流れとして捉える姿勢が明確だ。
北海道という舞台もまた象徴的である。世界のスノーボードシーンにおいて、日本は“特別な雪を求める目的地”であり続けてきた。
冬を3度焼き上げる物語は、ここから始まる。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)




