スロープスタイルやビッグエアの強豪国として知られるノルウェーを代表するトップコンペティターのひとり、トルゲイル・バーグレム。整備の行き届いた巨大パークで滑ることが彼の生業ではあるものの、手つかずのエリアのほうが楽しいとばかりに攻めている映像がこちらだ。

先日お届けした「一流コンペティターが極上パークに目もくれず端パウでセッション」にも出演しているのだが、その中から厳選された1ランである。ビッグキッカーのアプローチを横切ってナチュラルヒットを狙い、テーブルトップのノールを利用してランディング側面に残るパウダー着地を狙ったメソッドを繰り出すなど、遊び心あふれる滑りが収録されている。昨シーズンのAIR+STYLEインスブルック大会で3位、X GAMESオスロ大会で5位（ともにビッグエア）に輝いたトップコンペティターだからこそ、このフリースタイルなラインどりに価値を見出せるのではないか。
競技化の加速が著しいシーンに対するアンチテーゼなのかもしれないこのランにこそ、フリースタイルスノーボーディングの魅力が表現されているのだ。