MOVIE
滑りのすべてがここにある。SALOMON『VANTAGE – Full Spectrum Freeride』が描く自由のスペクトル
2025.11.14
フリーライディングとは、ひとつのスタイルや地形ではなく、無数の“線”と“視点”の集積である。SALOMON SNOWBOARDS(サロモン スノーボード)がそう語る最新ムービー『VANTAGE – Full Spectrum Freeride』が公開された。ゲレンデからサイドカントリー、そしてバックカントリーへ。雪山のすべての表情を10分あまりに凝縮した、タイトルどおりの“フル・スペクトラム”作品だ。
映像は北米とヨーロッパを舞台に、アメリカ・ユタ、アラスカ、カナダ・ブリティッシュコロンビア、イタリア、フランスなど、多彩なロケーションで撮影。登場するのはルーク・ルンド、リヴァ・タノ、ブレイク・モラー、サイモン・グシャイダー、ニルス・ミンドニッチ、ビクター・ダビエら、いずれもスタイルと実力を兼ね備えたライダーたちだ。
序盤はゲレンデ内でのカービングターンやサイドヒットを中心に、ボードが雪面を切り裂く音や疾走感が鮮烈に響く。やがて視点はツリーランやナチュラルヒットを経て、アルパインの大斜面へと移り変わっていく。
一本のムービーの中で、まるで標高を上げていくかのように“滑りの重心”が変化していく構成は秀逸だ。
どのシーンにも共通しているのは、ライダーそれぞれの自由な解釈。ラインを選び、スピードを操り、雪と対話するように滑る姿が、SALOMONの言う「without boundaries(境界のない表現)」を体現している。
フリーライドを特別な領域ではなく、“日常の延長線上にある表現”として捉える。『VANTAGE』が伝えているのは、そんな原点回帰のメッセージでもある。
この冬、自分のVANTAGE(視点)で雪山を見つめ直したい。そんな衝動を呼び起こすムービーだ。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)




