STONPが贈る8年ぶりとなる本格作品『STONP OR DIE』からはこれまでに、小川凌稀と鈴木冬生のフルパートが立て続けに公開された。そのバトンを受け継ぐ3人目となる男の登場により、日本のストリートシーンが加速度的に世界レベルへと近づいて……いや、すでに追い越しているのではないかと痛感させられる。STONP OR DIEのオープニングパートを飾った熊本出身の22歳、米野舜士だ。
3人のパートを観ればわかるとおり、凌稀のパートには冬生と舜士が登場し、冬生のパートには凌稀と舜士が映し出されているように、3人は行動をともにしている。凌稀の記事で触れているのだが、彼らはシーズンを通してスポットを探し歩き、それらの環境を整えたうえで撮影に明け暮れ、時には夜を徹してストリートスポットを攻略してきたのだ。そのうえで三者三様のスタイルもさることながら、同一ロケーションで残されたフッテージとは思えないほど画変わりしている。それほどまで多くのスポットに出向いた行動力だけでなく、ライディングスキルの高さを裏づけているわけだ。
さらに特筆すべきは、舜士のパートにはスローモーションが多用されている。それは、彼の表現力の美しさと技術力の高さがあってこそ。観て、そして、感じてほしい。