スイス、カナダ、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、アメリカ、イタリア、そして、日本と世界中のバックカントリーやストリートで撮影するだけでも莫大なバジェットがかかるわけだが、『カジノ・ロワイヤル』を彷彿とさせるオープニングとエンディングは、ラスベガスの高級ホテルやビジネスジェットを利用して撮影が行われた。BEYOND MEDALS（ビヨンドメダルズ）が贈る『CASINO』はタイトルに綴ったとおり、ライディングはもちろん、すべてが規格外のムービーに仕上がっている。
ケビン・バックストロムとトア・ランドストロムを中心としたBEYOND MEDALSはアパレルからアウターウエアの展開もスタートさせているが、その根幹にはムービー制作がある。一昨シーズンの『RELAPSE』、昨シーズンの『BAHAMAS』も大きな話題を集めたが、それ以上に今作は撮れ高がよかったようだ。30分足らずの2作品に対してこのCASINOは、38分超の大作。スマホではなく、テレビやラップトップなど、少しでも大画面で観ることをオススメしたい。
先出のケビン＆トアを筆頭に、出演ライダーもさらに厚みが増した。前作から引き続き、セッべ・デ・バック、ルドヴィグ・ビルトフト、ウルリク・バダーシャー、ザック・ヘイルが名を連ね、加えて、ミッケル・バング、セージ・コッツェンバーグ、デビッド・ジテ、フロリアン・フィッシャー、紅一点のヘナ・イコラらが登場する。もちろんすべて観たうえで執筆しているわけだが、あっという間に38分あまりの時間が過ぎ去っていった。
こうした作品をフリーで楽しめるなんて、今の時代に感謝したい。