スイス人スノーボーダーであり映像作家のライオネル・メルクから、一通のDMが届いた。
「僕らにとって3本目のプロジェクトは本当に特別な作品です。仲間であるマーヴェリック・ライアルはこのプロジェクトの撮影中、頭を強打して死の淵をさまよいました。このムービーでは、その前後を含めて経験してきたクルーの浮き沈みについて表現しています。幸いなことに3ヶ月の入院と深刻な脳疾患を経て、マーヴェリックは満面の笑みでみんなを元気づけてくれました。彼は僕に直接、このプロジェクトの結びについて話してくれたんです。そして翌冬、僕たちは再びカメラを持ち出してフィンランドに向かい、その章を閉じました。花のように、僕たちは再び咲かせます」
こうして『BLOOM』というタイトルが銘打たれた。アマチュアながらもストリートスノーボーディングにかける想いが十二分に伝わってくる、はかなくも力強い作品に仕上がっている。出演ライダーのひとり、エリオット・ゴレイは本作品のパートをひっさげて、IF3国際フィルムフェスティバルのアマチュア・スノーボーダー・オブ・ザ・イヤーの栄冠を獲得した。
欧州に生きるアマチュアたちのライディングスキルだけでなく、その情熱を感じとってほしい。