今年3月に誕生した黒人クルー「TECHNICALLY DOING IT（TDI）」をご存知だろうか。90年代初頭、黒人初のプロスノーボーダーとして活動していたラッセル・ウィンフィールドから始まり、現在のフリースタイルシーンを牽引するゼブ・パウエルに至るまで、数多くのアフリカ系アメリカ人たちがシーンで活躍し、そのバトンを受け継いできた。
クルー発足時に投稿されたInstagramの動画には、「（前略）バインディングを装着して仲間やカルチャーとともに過ごすことで、日々のストレスがどんどん消えていく感覚を得られる。そして今に集中して、次のトリックを考え、仲間たちにワッツアップして……これがスノーボードが大好きだと思える瞬間なんだ（後略）」と綴られている。彼らにとって、オンスノーでの遊びは特別なものなのかもしれない。
先述のゼブはもちろん、新進気鋭の15歳のLJエンリケスら現役ライダーだけでなく、90年代後半から00年代初頭にかけてハーフパイプシーンで活躍したキア・ディロンや、かつてのFORUMライダーだったスティービー・ベルに至るまで、新旧黒人ライダーたちが米オレゴン州マウントフッドに集結。BIPOC（黒人、先住民、有色人種）が中心となり開催されたセッションイベント「HALO-HALO」に参加し、その際に撮影されたフッテージをまとめたムービー『SIZZLE』が公開された。
彼らのライフスタイルが垣間見られるムービーに仕上がっているのだが、前半は英語が飛び交っており、わかりづらいという方はライディングだけ観るのも悪くない。7:03あたりからご視聴いただきたい。黒人として人気を集めた音楽グループ、ジャクソン5の代表曲『I Want You Back』とともにスタートする。