フリッジの愛称で知られるノルウェーのフリチョフ・ティッシェンドルフ。その愛称以上にバックパックを背負いながら滑り、あらゆる技を変幻自在に操ることで有名だが、本記事で紹介する映像作品『FRIDGE PACK：LIQUID FIRE』でも妙（な）回転トリックを連発している。
オーストリア・アブソルートパークとスイス・ラークスのパークで撮影されているのだが、高難度かつスタイリッシュなバックサイド1440ノーズ・トゥ・インディのダブルグラブ、そして、フロントサイド1440タックニーインディ（後ろ手で後ろ足のスネからヒザを抱え込むようして両足間をグラブ）は、観ていてほれぼれする。さらに、スイッチバックサイド540のタックニーインディや、奇想天外すぎてトリック名さえ危ういダブルサイドロール180メロンなど、コンテストを観ていても味わえない高揚感のようなものを感じる。
回転数を増やすという進化が競技で勝つためには重要視されているが、それ以上に、フリッジの創造性あふれるトリックは観ていて面白く、そして感銘を受ける。