ロシアのウクライナに対する軍事侵攻が始まってから、すでに5ヶ月以上が経過している。もちろん、日本にとって対岸の火事では済まされない事態なわけだが、長期化すればするほど、当初に比べると関心が薄まっていっているのも事実である。ウクライナに強い共感を抱いて結束してきた欧州諸国でさえも、支援疲れが広がっていると報じられているほどだ。
そうした状況だからこそ、いちスノーボーダーとして、スノーボーダーのみなさんにひとつの映像作品を紹介したい。ロシア人スノーボーダー3名をフィーチャーした『SHOWDOWN IS DELATED』だ。映像終盤に綴られている彼らからのメッセージにすべてが凝縮されているので、ご一読いただきたい。
「オレたちはこのビデオのために、2022年2月23日まで撮影していたんだ。2月24日、ロシアはウクライナで戦争を始めた。誰もがショックを受け、オレたちもスノーボードどころではなくなってしまったよ。オレたちは侵略に反対し、ロシアとウクライナの兵士や市民が死んでいくことにも断固反対している。戦争はひどいものだよ！ この大惨事が早く終わることを願って……」
戦争がなければ、純粋に自由を求めたストリートスノーボーディングの作品に仕上がるはずだった。しかし、そのプロジェクトは戦争によって中止を余儀なくされた。彼らからのメッセージを心に刻んでいただきたい。