北京五輪スロープスタイルでオリンピック3大会連続となる同種目の銅メダルを獲得した実力者、マーク・マクモリス。バックカントリースロープスタイルと呼べる地球最強スノーボーダー決定戦「NATURAL SELECTION TOUR」にも参戦しており、昨シーズンの記念すべき初戦で優勝を飾っている。
もちろん今シーズンも参戦したのだが、1月末に行われた初戦の米ワイオミング州ジャクソンホール戦はディフェンディングチャンピオンだったものの、北京五輪直前だったため出場できなかった。しかし、2戦目のカナダ・ブリティッシュコロンビア州ボールドフェイス戦と3戦目のアラスカ戦には出場。ボールドフェイス戦は予選で涙を呑むも、最終戦のアラスカ戦ではベスト8に進出し、バックカントリーフリースタイルのスキルの高さを改めて示した。
そんなマークなのだが、今から10年前。トラビス・ライスが創造した本ツアー戦の前身にあたる「SUPERNATURAL」に、当時18歳だった彼はコンペティター枠で招待されていた。同年の「X GAMES」ではスロープスタイル＆ビッグエアでダブル優勝を飾るなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長中だったのだ。
しかし、ボールドフェイスに用意されたバックカントリースロープスタイルの舞台で、マークのファーストランはほぼすべてのフィーチャーで転倒。圧雪されたゲレンデに造成されたスロープスタイルとはワケが違うということを、その滑りからまざまざと感じさせられたことを鮮明に記憶している。
10年の時を経て、マークの滑りはコンペティションでもフリーライディングでも世界のトップクラスにまで進化を遂げた。本ムービーから彼の真価を感じとれるに違いない。