BACKSIDE (バックサイド)

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MOVIE

ビビりながらも限界を越えたときに訪れる最高の瞬間を表現した『PAPER TIGER』

2021.11.28

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マイク・ラヴ、オースティン・ヴィズ、フィル・ジャッカス、ジョニー・オコナー、カリア・オパールらCAPITAクルーが出演するムービー『PAPER TIGER』に注目したい。山から街までフィールドを問わず、創造性が発揮されたフリースタイルスノーボーディングの醍醐味を絶妙に表現した作品に仕上がっている。
タイトルに掲げられている『PAPER TIGER』とは中国のことわざで、「張り子の虎」を意味する「紙老虎」の英語訳になる。力があると主張したり、威嚇しているように見える人物のことを指す言葉だ。でも実際には紙の虎は無力である、というもの。
本ムービーを手掛けたスカイラー・ブレント氏は「ペイパータイガーは恐怖の中で生きており、その恐怖をコントロールしているのは私たちであると言われています。ペイパータイガーを解き放ち、あなたが選ぶ旅を受け入れてください」とコメントしている。
先日、スノーボードコミュニティ「BACKSIDE CREW」のメンバー限定で配信した「BACKSIDE TV」に、本ムービーに登場する彼らのチームメイトである國母和宏に出演してもらった。そのライブ配信中に、死と隣り合わせにあるバックカントリーでの滑りについてCREWから質問が投げかけられると、「ビビってないヤツのほうが死ぬと思うしケガすると思うから、ビビることは大事だと思うし、(途中で)やめることも大事」と答えてくれた話を思い出した。
自分のライディングスキル以上に見栄を張ってしまったり、仲間たちにいいところを見せようと無謀な滑りをしてしまった経験がある読者諸兄姉もいることだろう。筆者は間違いなくそのひとりだ。そうではなく、ビビっている事実を恥じることなく限界を越えられたときに、最高の瞬間が訪れるのだということを本ムービーは教えてくれているのかもしれない。
本格シーズンを目前に控えている今だからこそ、気づきとして大切に受け取ってほしい。

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