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写真家であり滑り手。北アルプスの麓で生まれ育った遠藤励の生き方『Mt. Familia』
2021.11.16
スノーボーダーとして世界中を飛び回り、写真家としてあらゆる瞬間を切り取る。滑り手でなければ表現できないライディング写真を数多く残してきた。いっぽうで、スノーボード写真家として100年後の雪を想像して北極エリアで撮影を重ねるなど、その活動は多岐に渡る。
2015年には自身初となる写真集「inner focus」を発表。四半世紀に渡りスノーボードカルチャーの潮流をファインダー越しに追いかけ続けている写真家・遠藤励が本記事の主役だ。彼が好奇心むき出しでグローバルに活動してこれたのは、長野・大町で生まれ育ち、世界に誇る白馬エリアをホームとしているからにほかならない。
かつては憧れの存在だった各国のプロスノーボーダーたちが遠藤を頼りに白馬を訪れ、そこでさらに世界観が広がっていった。マウンテンフリースタイルの聖地を突き詰めていくと山岳スノーボーディングに行き着き、そこから新たなプロジェクトに挑戦しようと考えた。そうした取り組みを、地元の仲間とともにホームマウンテンである白馬で敢行。
これまでアラスカから北極まで切り取ってこれたのは、写真家として地道に積み上げてきた結果であることは間違いないが、それ以上に地元の仲間たちが白馬の山で待っていてくれるから。だからこそ改めて、これまで幾多の海外エリアを切り取ってきたようにホームマウンテンを深堀りしようとしている。自身の内面を見つめ直し、故郷に感謝の想いを込めて見つめ直し、そして、今を生きる。
あなたにもホームマウンテンや、ライディングをともに楽しむ仲間がいるだろう。そんな『Mt. Familia』に想いを馳せてご覧いただきたい。