バックカントリーフリースタイルの頂上決戦「THE NATURAL SELECTION TOUR」に招待されるなど、世界屈指のライダーとして活躍しているオースティン・スウィーティン。アメリカ北西部に拠点を構え、プロスノーボーダーとして世界中の雪山で撮影活動を長きに渡り行ってきたのだが、コロナ禍によるロックダウンの影響で12年ぶりに地元の裏山で1シーズンを過ごした。
その地元・ワシントン州を代表するマウントベイカーは世界有数のパウダーエリアとして名高いので、ご存知という読者諸兄姉も多いことだろう。「アメリカの北西部は控えめに言ってもユニークな場所」とオースティンは語っているが、同州の厳しい予測不能な環境で彼の滑りは鍛え上げられた。雨予報から一転して、朝になると60cm以上の積雪があることも珍しくない。そうした環境を改めて知ることで、これまでは世界を転々としてきたからこそ地元での多くのチャンスを逃していたことに気づかされた。
映像作家のショーン・ルーシーとタッグを組んでいるムービープロジェクト「BOARDSLIDE WORLDWIDE」の撮影で残したベストショットを詰め込んだ本作品。「みなさんが冬に向けて滑りたくなることを願っています。それと同時に、自分の住んでいるエリアを探検するキッカケにもなってほしい」とはオースティンの言葉。いつかは訪れてみたいものだ。