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自然地形を攻略することがスノーボードの醍醐味。美谷島慎と勝山尚徳が春の鳥海山を攻める
2021.10.27
山形と秋田の県境にまたがる、標高2,236mを誇る鳥海山。今年3月中旬、日本を代表するふたりのビッグマウンテンライダーがセッションを敢行した。
マウンテンフリースタイル界のトップに君臨するトラビス・ライスの映像作品に出演するなど、長野・白馬から世界に名を馳せる美谷島慎。そして、谷川岳を有する群馬・水上エリアでその腕に磨きをかけてきた勝山尚徳。彼らの卓越した滑りを収めた映像作品『SNOWBOARD LEGENDS SHIN BIYAJIMA + HISANORI KATSUYAMA@CHOKAI SAN』が、バックカントリーでのリスクから命を守るためのプロダクトを取り扱うアメリカのBCAより公開された。
日本海からの強風を受けて雪質はアイシーとなり過酷なコンディションの中、スノーモービルの走行が許されているため山の両サイドの斜面を一日3回以上上り返してドロップイン。3月中旬ということもあり、場所によっては軟らかかったりコーンスノーといった雪質が目まぐるしく変化する難しい状況にもかかわらず、タイミングを見極めてベストなラインを選択していく。
ビッグマウンテンの自然地形を活かした彼らのライディングは異次元の世界に感じるかもしれないが、ダウン地形を飛んだり、フロント/バックサイドウォールに当て込んでいるシーンを観ていると、スケールダウンさせて考えれば、僕たち一般スノーボーダーがゲレンデ内で地形遊びをしている動きの延長線上にあることがわかるだろう。これこそがフリースタイルスノーボーディングの醍醐味なのだ。
パウダースノーがなかったとしても、自然地形に己をアジャストさせて自分らしさを表現する滑りを楽しんでほしい。