スケートボードにインスパイアされて誕生したストリートスノーボーディングは、滑るために用意されたパークとは異なり、人々が行き交う街中をバックに攻略することが醍醐味として挙げられる。仮にパークのセクションと似たロケーションがあったとしても、アプローチやランディング、アイテムも含め滑るために整備されているわけではないため難易度は比較にならないほど高い。だからこそ得られる、その達成感が彼らを虜にする大きな要因なのだろう。
しかしスポットによっては、シニア層の逆鱗に触れることもあれば、小学生から喝采を浴びることもある。時には警察がやってくることも。そのうえで、先述したように難しいセクションを攻略するべく何十回とトライする。人目をはばかりながら集中力を高めて挑むも、成功と失敗は紙一重の世界。感情の浮き沈みが激しいことは想像に難くないだろう。
ストリートスノーボーディングのアクションのみならず、こうした社会的交流やライダーたちの内面を描写した映像作品『SOCIAL REPORT』の予告編をお届けしたい。日本では“悪”と捉えられやすい文化価値だが、バンクシーの影響でグラフィティ＝ラクガキというイメージが“アート”へ昇華したように、日本人スケートボーダーたちの強さ、そして日本人スノーボーダーたちの今後の活躍により、そうなることを願う。