カナダを代表するスノーリゾート、ウィスラーを拠点に活動しているTHE CORDUROY BOYSを紹介したい。シーズンの長いウィスラーだけにまだまだ降雪に恵まれていた3月末、新型コロナウイルス感染拡大の影響により突如クローズとなってしまった。それを受けて、バンクーバーに位置するマウントシーモアへ遠征。パークを滑り倒した。
なぜ無名の彼らのムービーを取り上げているのかと言えば、トリックの完成度や難易度の高さが求められる風潮が強い昨今でありながら、それ以上に楽しんでいる姿や挑戦心が前面に表現されているから。何度もトライを繰り返し、転倒シーンも含めて、仲間たちとのライディングを心の底から楽しんでおり、不格好ながら耐えてメイクしているシーンからは喜びさえも感じとれる。
2000年初頭、日本は空前のパークブームだった。全国各地のゲレンデが競い合うようにアイテムを造成し、そこで育まれるライディングスタイルとともに各エリアのフリースタイル文化が醸成されていたように感じる。近年はそうしたスノーボーダーたちの年齢層が上がったこと、はたまたトリックの高難度化が止まらないこともあってか、フリーライディング志向が強まり以前のような活況を呈しているわけではない。しかし、年齢やライディングスキルを問わず、高回転スピンを操るキッズたちに尻込みすることなく、パークで遊んでほしい。