その昔、FORUMが全盛期だった頃、JPウォーカーやジェレミー・ジョーンズはバックカントリーとストリートでのライディングを見事に両立させていた。当時を知る人でも、JPに対するイメージはストリートのほうが強かったのかもしれないが、何を隠そう、トリプルやクワッドコークといった超高難度3Dスピン時代に突入する契機となったダブルコークをバックカントリーで生み出した張本人である。
しかし、それぞれのジャンルが加速度的に進化していくことにより、両立は困難を極めるようになった。それは、どちらかに集中していなければプロとしてトップレベルから置き去りになってしまうからだろう。それは一般スノーボーダーに置き換えても、近しいことが言えるのかもしれない。
しかし、板一本にまたがってどんなフィールドでも攻略できるほうがカッコいいという価値観は、今も昔も変わらない。本記事で紹介する映像作品『QUIET』の主役であるフォレスト・ベイリーは、まさにそれを体現しているライダーだ。それは、タイトルに綴ったとおり。
こうしたムービーを観ると改めて、フリースタイルスノーボーディングのクールさが身に染みる。