ノルウェーが誇るスピンマスターとして知られるマーカス・クリーブランドは、母国西部の中心に位置するノールフィヨルドのストリン・サマースキーセンターを6月初旬に訪れた。この時期にしては残雪が多かったためオープン日が遅れたが、そこはトップからボトムまでキャットトラックと並行するようにサイドヒットが連なるフリースタイル天国だった。
ビッグキッカーではトリプル / クワッドコークなどの高難度スピントリックを操るマーカスも、ステイルフィッシュなどのグラブトリックや低回転スピンに興じ、クラッシュしても弾ける笑顔が印象的だ。本ムービーからは、滑れる喜びや楽しさが十二分に伝わってくる。
動画の最後には、豊富な残雪を利用してカフェテリアの屋上にキックを作り、マーカスですら恐怖心を抱くほどの巨大なギャップジャンプにトライするシーンが収録されている。バックサイドロデオを見事に決めてフッテージをしっかりと残すあたりは流石だ。
トップライダーたちは今般のコロナ禍において、氷河を利用して楽しみながらも、こうしたシリアスな撮影も行っている。滑ることが許されない一定期間があったからこそ、プロとして当たり前だったライディングできる喜びを改めて噛み締めながら、一日一日を大切に滑っているのだろう。