トラビス・ライスと映像作家のカート・モーガン氏はこれまでも数々の衝撃作品を世に送り出してきたわけだが、昨年12月発表の『DARK MATTER』も例にもれず、多くのスノーボーダーをバックカントリーフリースタイルの虜にした。そんな最新作の舞台裏とも言える秘蔵映像が公開されたのでお届けしたい。
本作に使用されているGoProに代表されるように、ウエアラブルカメラの出現により、一般スノーボーダーからすれば一生足を踏み入れることがないかもしれないバックカントリーというフィールドがどういう場所なのか、目にすることができるようになった。本ムービーでトラビスとエリアル・エルハードが滑っているのは、アラスカの奥地に位置するトードリロマウンテンロッジ。あまりの降雪の多さに2週間ほどロッジでの待機を余儀なくされたそうだが待った甲斐があり、彼らのキャリアを鑑みても一生に一度と言って過言ではない素晴らしいコンディションでの撮影が敢行されたのだ。
本ムービーに映し出される映像の数々は、間違いなく世界最高峰のバックカントリーフリースタイルである。ナイフエッジ（ナイフの刃のように尖った尾根）に立ち、ドロップする前に祈りを捧げる彼らを観ていると、最高のコンディションと最悪のシナリオは表裏一体であることが理解できるはずだ。すべてのフッテージに感動を覚えるだろう、およそ12分間のムービーの目撃者になっていただきたい。