スノーボードを始めてから今シーズンで4年目を迎えた10歳の少年が、今年2月にCABダブルコーク1080を完璧にメイクした。昨夏にはニュージーランドでBSダブルコーク1080を成功させていたため、10歳で2方向のダブルコーク1080を決めたことになるのだが、これは世界初の快挙である。井口和友（いのくち・わゆ）、現在11歳。東京都在住の小学生だ。
世界トップのスピンマスターとして君臨するマーカス・クリーブランド（ノルウェー）が2010-11シーズン、11歳のときにBSダブルコーク1080を当時の最年少記録として成功させ大きな話題を呼んだ。その後、イーライ・ブシャール（カナダ）がアンダーフリップのような縦軸の強い回転でノーグラブながら、10歳でFSダブルコーク1080に成功（記事はこちら）。「最年少記録を塗り替えたFSダブルコーク1080」と題した動画がYouTubeにポストされている。このように世界中のキッズスノーボーダーたちがしのぎを削るなか、この世代でも日本人がリードしている事実。
井口は今年1月に行われたBURTON QUALIFIERSの15歳以下クラスで優勝を飾る（記事はこちら）など、確実に頭角を現してきている。同大会の決勝戦である世界大会への切符も手にしていたのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりキャンセルとなってしまいその舞台に立つことは許されなかった。しかし、ワユ・イノクチの名が世界中に知れ渡る日も近いことだろう。期待したい。