常に最高の環境に身を投じたい。雪山にコモるという生活を体験したことがある人もいるだろうが、毎日パウダースノーに恵まれるわけではない。降っているところがあれば、当然ながら降らないエリアもある。だからこそ、こうした究極のスノーボードライフにたどり着くのかもしれない。
米オレゴン州ベンドを拠点にバックカントリーフリースタイルを追究し続けているオースティン・スミスが本ムービーの主役だ。彼のバンライフは有名な話だが、その愛車は1953年式GMCの消防車を改造したもの。移動する居住空間と化している。本ムービーをご覧いただければわかるように、ベッドや薪ストーブ、テーブル、調理スペースなど、最低限の生活環境は整っている。タイトルにもなっているこのファイヤートラックとともに、ベンドからワシントン州マウントベイカーを経由し、アラスカを目指すというストーリーだ。
雪山にコモる生活さえも叶わない社会人スノーボーダーにとって、プロスノーボーダーだからとはいえオースティンのライフスタイルは刺激が強すぎる。天気予報とにらめっこしながら移動して床につき、朝イチからパウダースノーを堪能し、住処に戻って有意義なランチタイムを過ごす。いつかこんな生活を送れる日が来るのを夢見ることで、仕事や学業に対するモチベーションにつながるのかもしれない。