90年代初頭からフリースタイルシーンを牽引し、ハイエストエア世界記録を樹立するなど、スノーボード界の生ける伝説として知られるテリエ・ハーカンセン。この夏、彼は米オレゴン州マウントフッドで行われた8回目を数えるフリースタイルなバンクドスラローム大会「DRINK WATER RAT RACE」に参加するため、愛娘とともに渡米した。それは、本イベントが水危機の解消に勤しむ国際NPOであるWater.orgへの募金活動を目的としており、そのことにテリエが賛同しているからであり、加えて、愛娘の夏休みを最高のものに演出するためでもあったのだろう。
RAT RACEの結果はジェイク・ブラウベルトが優勝、テリエは5位に甘んじたが、レースの結果以上に素晴らしいバケーションを娘とともに過ごしたようだ。そして、自身のコメントにもあるように、安心して飲むことができるきれいな水の重要性を周知させたいからこそ、毎年このイベントに参加している。
さらに特筆すべきは、本ムービーでテリエがまたがっているボードについて。1994-95シーズンにBURTONからリリースされた名器「THE 152」の復刻版であり、往年のスノーボーダーであればソールに描かれた叫び声が聞こえてきそうな猫のビジュアルをよーくご存知だろう。この猫はSPROCKING CATといって、ロケットのようにジャンプをし、確実にランディングする猫を想像して描かれており、実のところテリエ自身を表しているデザインなのだ。
彼の世界観が絶妙に表現されている、愛娘と過ごしたリビングレジェンドの夏をどうぞ。