MOVIE
ライディングを数値化することで見えてきた上達のヒント
2016.10.04
昨年、米コロラド州アスペンで開催されたRED BULL DOUBLE PIPEのコースにて撮影した、ライディングの速度や高さが数値化されている興味深い映像をお届けしよう。
アメリカが誇る期待のライダー、ベン・ファーガソンがモデルとなり実験。スノーボードやスケートボード、サーフィンなどのアクションスポーツの動きを数値化するTRACEというデバイスを使用しており、この映像はスノーボード用のアプリをGoProにシンクさせて表示している。
この映像から2つの重要なことが理解できるはずだ。1つ目は最初のキッカーに最高速度およそ60km(37.5mph)でアプローチしているのだが、テイクオフ直前にはおよそ54km(33.3mph)に減速している。これは、トリックを仕掛けるまでのラインどりやヒザを屈めてオーリーに備える動きで6kmほど減速しているということ。このことを想定して、アプローチ前半は少し速度を上げておいたほうがよいということになる。
また、ハーフパイプの1ヒット目にあたるバックサイドは壁がセパレートしているためトランスファーする必要があるのだが、それに合わせて谷側へ斜めのラインをとりながらメソッドを繰り出している。2ヒット目のフロントサイドはノーマルの壁でフロントサイド540を繰り出しているのだが、通常、スピントリックよりもグラブトリックのほうが高さが出せるはずだ。しかし、前述したように進入ラインが谷側へ流れているため高さが落ちているというわけ。
これまでは体感速度や感覚に頼っていただろうが数値化されることで、実践的に理解できる。これを参考にして、イメトレに励んでほしい。