MOVIE
若きスピンマスターが空中を完全に制するアクションに迫る
2016.09.21
ノルウェーが誇る17歳の若きスピンマスター、マーカス・クリーブランド。クワッドコークやナックル(キッカーのテーブルとランディングを結ぶ角部分。日本語ではデコとも呼ばれる)での高回転スピンだけでなく、ジビングに至るまでを高次元で操ることで有名だが、そんな彼のオーストラリア・ペリッシャーでのライディング映像が公開されたので、お届けしたい。
あらゆるサイズのジャンプや多様なジビングが収録されているのだが、特筆すべきはラストフッテージで繰り出されるバックサイド1260。最近ではよく目にするようになったスピントリックではあるものの、3回転半もの大技をこれほどまでにリラックスしたスタイルで表現できるのは、マーカスのスキルがなせる賜物だ。
言うまでもないかもしれないが、高回転スピンでは回転力に逆らったり弱めてしまうとメイクすることが難しくなるので、回転の流れに合わせてグラブする場合が多い。だから、ダブルやトリプルコーク、1080以上のスピンになると回転方向へリードしやすいグラブ位置や体勢が決まってくるのだ。その結果としてみなが同じような回し方になり、個性が薄まってしまうと言えるのだろう。
だが、このマーカスによる高回転スピンでのそれは違う。あえて回転をリードするほうの手でタックニーグラブし、そこから身体を反らせて個性を放つ。スピンを完璧にコントロールし、空中を完全に制した結果なのだ。