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SPECIAL
ブライアン・イグチが「川場」を遊び尽くした2日間【FREESTYLE MOUNTAIN Vol.3】
2023.02.28
レジェンドと過ごした特別な時間
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VOLCOMのグッチシリーズのウエアを着込んだファンがグッチを囲む
午前7時。グッチと彼のファミリー、そして特別に選ばれた数名のファンたちが、2台の圧雪車でゲレンデトップへと向かった。この日は東京でも大雪のおそれがあるとの予報で、FIRST TRACKでのフレッシュパウダーは約束されたも同然だった。だが、それ以上に参加者が興奮していたのは、これからジャクソンホール仕込みのパウダーライディングをナマで見られるということだった。
さて、山頂に向かうVOLCOMのラッピングがほどこされた圧雪車の中でのこと。グッチはポケットに忍ばせていた「VOLCOM FAMILY」の文字が刻まれたステッカーをファンにプレゼント。参加者たちのテンションが一気にアガったことは言うまでもない。
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粋なサプライズに喜ぶ参加者たち
山頂に到着して記念撮影を終えると、すぐさまノートラックのパウダーを求めて西峰ダウンヒルへ。そして、参加者はグッチの滑りを正面から見物するべく、コースの真ん中を避けてハジパウを楽しみながら滑り下りた。ほぼ全員がケータイのカメラモードをオンにしたタイミングでグッチがドロップ。とても軽やかで、かつパワフルなターンによって舞い上がった巨大なスプレーを見るたびに、参加者たちの歓声が川場に響き渡っていた。
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「これが見たかったんだろ?」と言わんばかりにスプレーを上げるグッチ
「川場に到着したときは強烈なストームのせいで、ゲレンデ自体がオープンしないんじゃないか?って少し不安だったんだ。でも、スノーキャットで山頂に向かうと風は不思議と静まり、ノートラックのパウダーにドロップする直前には太陽まで顔を出してくれた。本当にアメイジングな体験だったよ。やっぱり山に描くファーストトラックはとても気持ちいいし、一日の始まりとしては最高だよね」
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グッチとの時間を噛みしめるように滑り下りた
熱烈なファンとのライディングセッション
グッチは、イベント開始時刻までS-CLASSのラウンジで小休憩をとることに。そこで彼が手にしたのが、小誌のメソッドにフォーカスした写真集、ISSUE 6「THE ART OF METHOD」だった。その号をパラパラとめくっていると、グッチがニッコリと笑った。自身のメソッドの写真を発見したのだ。
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かなりご満悦の様子で誌面にサインを残してくれた
「川場のS-CLASSのサービスは本当にありがたかったよ。オレだけじゃなく、ワイフやキッズたちが滑り疲れたり、お腹が減ったときにラウンジで快適に過ごさせてもらったんだ。川場はゲストが可能なかぎり楽しめるように本当によく考えてくれていて、オレが行ったことのあるスキーリゾートの中でも最高級のホスピタリティを持った場所だと思ったよ」
9時半。いよいよ「RIDE WITH GUCH」のスタートだ。まずはグッチによる開会の挨拶。これから一緒に滑れるんだ、ということ参加者たちは実感した様子。彼らのスイッチが入った瞬間だった。
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グッチの優しそうな声と笑顔が印象的
ゲレンデトップへと移動して記念撮影を終え、これから滑ろうかというタイミングだった。グッチは自身がおよそ30年前にまたがっていたボードを持っている参加者を発見。現在のシグネチャーボードと並べて感慨深そうな表情を浮かべた。グッチの気分も高まったところで、いざライディングセッションが始まった。
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ライディング前にVOLCOMの雪上車の前で記念撮影
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懐かしいボードを見て嬉しそうなグッチ
グッチと彼を囲む大集団が最初に滑り下りたのは、圧雪バーンと壁地形のバランスが絶妙に入り混じったクリスタルコース。自然とグッチの周りには人が集まり、彼の一挙手一投足に注目しながら、大集団の大移動は続いた。
クリスタルコースを下り、一行はARBOR THE FREERIDE PARKへ。ここは地形を活かしたバンクが続くが、そのファーストヒットは、グーフィーフッターのグッチのためにあるとも言えるヒップが待ち構えていた。多くのカメラが向けられる中、グッチは迷うことなくバックサイド・メソッドを繰り出した。それは先ほど彼が雑誌のなかで発見した、あの当時のスタイルのまま。その色褪せないメソッドに感動を覚えたという参加者は少くなかっただろう。
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ファンが求めているライディングで魅せる。それがレジェンド!
その後は高手ペアリフトに乗って、シーズン後半になるとバンクが続くTHE SURF RIDE PARKへと変貌を遂げる高手ダウンヒルコースを滑ることに。まだバンクの数は少なかったけれど、そこでも華麗な身のこなしで魅せるライディングを忘れないグッチ。
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どの瞬間を切り取っても画になる
本来は2本でセッションは終了する予定だったが、時間に余裕があるとのことで、急遽、おかわりライディングを行うことに。グッチのすぐ後方で同じラインを描こうとする人、少しでも記録に残そうと至近距離からケータイで動画を撮りながら滑る人、それぞれがグッチと滑れる時間を噛み締めていた。こうしてアッという間のライディングセッションは幕を閉じたのだった。
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滑り終えて参加者とグータッチ
「ライディングセッションは、これ以上ないくらい最高だった! フレッシュパウダー、太陽、心から楽しいライディング……いい雰囲気に一日中包まれたからね。来てくれたみんなの愛とサポートに本当に感謝しているよ。ありがとう!」
その後はカワバシティの8階でサイン会が行われた。参加者の要望に応え、用意された色紙だけでなく、ジャケットの裏地や持参したキャップなどにも快くサインを書いていくグッチ。しかも、英語でのサインだけではなく、雪山をイメージしたアートや「井口」という漢字バージョンの特別サインも添えられており、参加者は大満足の表情を浮かべていた。
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丁寧に、そして真剣にサインに応じるグッチ。誰からも愛される理由がわかった気がした
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可能なかぎりファンのリクエストに応え続けていた
グッチが川場での2日間を振り返る
「RIDE WITH GUCH」の翌日は、川場からアクセスできるバックカントリーを、地元のガイド・DRAWLINEの片柳圭介の案内で楽しんだ。グッチに川場で過ごした2日間について振り返ってもらい、第3回目のFREESTYLE MOUNTAINを締めることにする。
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「オレが訪れたときの川場リゾートは、すべてのコンディションが本当によかったと思う。雪質はホームマウンテンのジャクソンホールにとても似ていると感じたね。あと、コース内の地形もあらゆるタイプのライディングを楽しむのに最適だった。ナチュラルフィーチャーがたくさんあって、流して楽しいパークがあって、ちゃんとした知識と経験があればバックカントリーへのアクセスも可能。そうそう、ちょうどオレがバックカントリーで撮影に行っている間、キッズたちはS-CLASSのラウンジで宿題をしていたみたい(笑)。リゾート内に長い時間を過ごせる場所があるっていうのは本当にありがたいよね。川場は雪もいいし、地形もいいし、ホスピタリティも家族的な雰囲気も最高。バックカントリーにもイージーアクセスできる素晴らしいリゾートだったよ」
text: HaruAki
photos: kuwaphoto.com
edit: Daisuke Nogami(Chief Editor)