BACKSIDE (バックサイド)

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BacksideSession

FEATURE

アクションスポーツの日に藤森由香&編集長と滑ろう会「BACKSIDE SESSION 」ルポ

2021.03.25

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さる2021年3月20日(春分の日)は「アクションスポーツの日」だった。2013年6月に一般社団法人JASA(Japan Action Sports Association: 日本アクションスポーツ連盟)が日本記念日協会に申請して制定され、2014年に開催されたソチ五輪で平野歩夢と平岡卓が日本人スノーボーダーとして初となるメダルを同時に獲得した直後の春分の日(3月21日)から施行されている。
とは言え、歩夢や卓のようにアクションスポーツの発展に寄与したライダーたちを表彰する授賞式「JAPAN ACTION SPORTS AWARDS」の運営を行っているJASAのことは知っているが、アクションスポーツの日は知らないという人も多いことだろう。これまではスノーボード、スケートボード、サーフィンを楽しもうという呼びかけ程度だったこともあり、今年はJASAから小誌に白羽の矢が立った。今シーズンは書籍の刊行点数を減らして、読者はもちろん、それ以外のスノーボーダーも含めて接点を増やすために雪上イベントを行う予定だったが、コロナ禍による緊急事態宣言の発出などで思うように展開できずにいたこともあり、迷うことなくタッグを組むことに。「BACKSIDE SESSION on Action Sports Day Presented by JASA」と銘打った。
しかし、開催日となるアクションスポーツの日までわずか1週間程度しか告知期間を設けることができない超タイトスケジュール。集客できるのかどうか不安感に駆られていたが、ゲストライダーが藤森由香ということもあり申し込みが殺到。本イベントに協力をいただいた群馬・川場スキー場のアクティビティである、オープン前にピークまで雪上車で上って貸し切りゲレンデを滑るという「FIRST TRACK CAT SERVICE」の定員人数に限定して、小誌初となるオンスノーイベントを開催するに至った。
 

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春分の日前後には、南岸低気圧の影響による季節外れのパウダースノーに恵まれるシーズンも多いため期待していたが、当日はあいにくの空模様。早朝7時出発の雪上車に乗り込むため、各地からスノーボーダーたちが川場に集結した。
ピーク付近はガスがかかっていたが、雪質は硬くもなく緩すぎもせず、気持ちよさそうなグルーミングバーンが整っていた。参加してくれた17名のイケてるスノーボーダーたちは、思い想いのターンを刻む。みなさん、スピードが速いこと速いこと。貸し切りのゲレンデを続々と気持ちよさそうに滑り下りてくる姿を見ていると、高揚感に掻き立てられた。
 

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ファーストトラックセッション、スタート! かの藤森由香の前を滑れるなんて恐縮っす
photo: amphibios_mask

 
 

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この藤森の笑顔が最高のセッションだったことを物語っている
photo: amphibios_mask

 

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トップ・トゥ・ボトムで一気に滑り下りると、ちょうどゲレンデがオープンする直前だった。さすが人気ゲレンデ。パウダースノーが期待できるコンディションではなかったが祝日ということもあり、ボトムの桜川エクスプレスと白鳥エクスプレスのリフト乗り場には長蛇の列ができていた。
彼らからの熱視線を浴びて優越感に浸りながら、FIRST TRACK CAT SERVICEを終えた我がクルーはカワバシティ7Fに構えたベース基地に移動。参加賞として小誌最新号のISSUE 11「JAPOW PRIDE ──日本の雪と山と文化を知る──」とステッカーをプレゼント。また藤森との記念撮影など、ファーストトラックセッションの余韻に浸りながら交流を楽しんだ。
 

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小誌最新号やステッカーなどを参加賞として用意

 
 

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ファーストトラックセッション後の最高すぎる笑顔

 
 

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快くサインに応じる藤森はプロスノーボーダーの鏡

 

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そして、ワケあってここからフォトグラファーが合流。BACKSIDE SESSION第2部となるフォトセッションがスタートした。20~50代の参加者が一堂に会してのセッションということで、あらゆるレベルのスノーボーダーが楽しめる「THE FREE RIDE PARK」のバンクでファーストセッションを行うことに。
ヒザに痛みを抱えながらも本セッションに参加してくれた藤森の笑顔あふれるライディングに参加者たちはプッシュされ、最高の時間をみなでシェアすることができた。
 

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カッコよさはもちろん、終始笑顔でライディングしている姿が印象的だった藤森

 
 

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僭越ながら2カメで撮ってもらっちゃいました photo on the right: amphibios_mask

 

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セカンドセッションの撮影場所に選んだのは、滑りごたえ抜群の上級コース「高手スカイライン」。もちろんパウダースノーがあるわけもなく、ガスによる視界不良にも悩まされたが、イケてるスノーボーダーたちはコーンスノーを楽しそうに駆け抜けていく。どんなコンディションでもメンツがよければスノーボードは楽しめる。改めて、そう確信した瞬間だった。
 
 
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ファイナルセッションはFLUXライダーが完全プロデュースする「FLUX PARK」に設置された(レギュラースタンスの)バックサイドヒップで行うことに。BACKSIDE SESSIONを締めるには格好の舞台である。
私事で恐縮だが、2012年1月にバックサイドヒップで飛びすぎてしまいフラット着地したことで、左膝を粉砕骨折した経験を持つ。いまだ痛みを伴うためライディングに制限があるのだが、本セッションの空気がよかったこと、そして参加者のみなさんにプッシュされたことで、9年ぶりにバックサイドエアを飛ぶことができた。ひさしぶりすぎてグラブのカタチは迷走したが、忘れかけていた浮遊感を再び味わうことができて気持ちよかった──。
 

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いくつ(47歳)になってもやはり飛びたいもの

 

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バックサイドヒップでのセッションを終えて滑り下りていると、最年長の参加者の方の滑りが目に飛び込んできた。ファーストセッションのバンクではバックサイド側の当て込み方がわからないと言っていたのだが、たった数時間のセッション後、バックサイドのナチュラルヒットで遊んでいる姿がそこにあったからだ。本セッションはキャンプやスクールではない。しかし、楽しんだ結果として上手くなった姿を目の当たりにできたことで、このBACKSIDE SESSIONを開催してよかったと心底思った。
また、本セッションの参加者に募ったアンケートの回答を拝読すると、書籍やウェブマガジンを通じて発信している世界観は現実離れしていて情報として捉えられない部分があったそうだが、一緒にセッションしたことでそれらをリアルに感じることができそうだというコメントがあった。なるほど。僕が伝えたいフリースタイルスノーボーディングという自由な世界は、魅力的な人間を形成し素晴らしいアイデンティティを育むと確信しているが、ライダーたちの飽くなき探究心によりフィールドや滑走レベルが現実離れしているのも事実。だからこそ、こうしたセッションを通じてコミュニケーションを図る重要性を改めて思い知らされた。
そして何よりも、現在開催されている地球最強スノーボーダー決定戦「THE NATURAL SELECTION TOUR」に日本人として唯一ノミネートされたオリンピアンでもある藤森が、ヒザを痛めているにも関わらず誰よりもライディングを楽しんでくれたからこそ、本セッションは大成功のうちに幕を下ろすことができたわけだ。
 

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競技者として、表現者として──。酸いも甘いも噛み分けている藤森は、心の底からスノーボードを楽しんでいるのだ

 
「こうやって何かをカタチにして、誰かをワクワクさせたり楽しませる力はすごいなと感じました!」
BACKSIDE SESSION、これからも継続していこう。そう決意させる藤森の言葉だった。
 

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photos: ZIZO=KAZU
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
special thanks: Kawaba Ski Resort, JASA