FEATURE
STEP ON人気が加熱する今。即断即決で初のライセンス契約を締結したDCのSTEP ONブーツを改めて知る
2024.12.12
細かくは後述するが、そうした画期的なシステムは今やBURTONだけでなく、NITRO SNOWBOARDS(ナイトロ スノーボード)、FLUX(フラックス)がライセンス契約を結び、STEP ONシステムを自社のバインディングやブーツに搭載している。さらに今年11月、UNION BINDING COMPANY(ユニオン バインディング カンパニー)がパートナーシップ契約を締結させたことが大きな話題を集めた。
しかし、忘れてはならない。その先頭に立っていたのは、スノーボードブーツはもちろん、スケートボードシューズを代表するブランドとして名高いDC(ディーシー)だ。世界で初めて、BURTON製以外でSTEP ONシステムを導入したプロダクトをリリースした実績を誇る。ここで改めて、STEP ONがブランドの垣根を越えて普及していった歴史を振り返りたい。
STEP ONはどのようにして広まったのか
2016年12月中旬、ストラップを必要としない画期的なバインディングシステムとして知られるSTEP ONのリーク動画が、ヨーロッパの専門メディアから配信された。その衝撃たるや、いまだ鮮明に記憶に残っている。あれから8年が経過した現在では、国内12箇所のスノーリゾートでレンタルができるなど、一般的にも周知された。
さらに先述したように、バインディング専門ブランドとして高い人気を誇るUNIONがBURTONとパートナーシップ契約を締結。STEP ON導入に踏み切ったのだ。バインディングを研究・開発することに特化したラボ「THE BOX」を有する専門ブランドがSTEP ONを認めたというニュースは、同システムに対して懐疑的な意見を持っていたスノーボーダーたちに大きな衝撃を与えた。
UNIONのCEO兼ゼネラルマネージャーのマルティー・フマガリ氏は、「市場にはもうひとつのインターフェースではなく、ひとつのシステムに統合することが必要だと判断しました。ユーザー目線で考えたことで、方向性が明確になったのです」と、弊ウェブマガジンのインタビューに対して答えている。対して、BURTONのCPO(最高プロダクト責任者)であるクリス・カニンガム氏は、STEP ONが2シーズン目を迎えた際に次のようなコメントを残していた。
「STEP ONに対する需要を強く感じています。次章として、この画期的なシステムを業界の他ブランドが利用できるようにすることは、スノーボードがスポーツとして成長することを促進するでしょう。最終的にはSTEP ONがブランドの垣根を越えて、ノンストラップバインディング&ブーツのスタンダードなプラットフォームになることを望んでいます」
UNIONもそうだが、それ以前に参入しているブランドとして、2021年にNITROがブーツで、2022年1月にFLUXがバインディングで、それぞれライセンス契約を結んでいる。その先駆けとして2019年1月、DCはいち早くSTEP ONテクノロジー初となるライセンシーとして、BURTONとライセンス契約を締結させていたのだ。
「我々のブランドは、現状に挑戦することを基盤としており、BURTONと提携して革新的なプロダクトを生み出すのは当然のことです。STEP ONはスノーボーダーの様々なライディング体験をよりよくするシステムであり、BURTON以外からSTEP ONブーツを発売できる最初のブランドになることを誇りに思います。準備に時間がかからないということは最高ですね」
DCのグローバル・スノーボード・マーケティング・ディレクターのボビー・ミークス氏はBURTONとの提携直後、このように語っていた。
現在、DCではメンズ、ウィメンズ、それぞれ3モデルずつSTEP ON対応のブーツをリリースしている。その中でも推しの2モデルを以下で紹介しているので、FLUXのSTEP ONバインディングをお持ちの方、はたまた、これからリリースされるUNIONのSTEP ONバインディングのご購入を検討されている方は、DCのSTEP ONブーツをチェックしておくべきだ。