COLUMN
無料で雪山を知った若者は、30代になっても滑っていた。「雪マジ」15周年調査が示す興味深い数字
2026.11.07
無料でリフト券を手に入れたことがきっかけで雪山へ向かった若者は、30代になっても滑り続けているのだろうか。
若年層向けのリフト券無料サービス「雪マジ」が15周年を迎えたことを受け、株式会社リクルートは11月5日、かつて対象世代だった30〜34歳のスノーボード・スキー経験者を対象とする調査結果を発表した。調査では、18〜20歳の頃に「雪マジのようなサービスがなければ雪山へ行かなかったと思う」と回答した人たちを「需要創出層」と定義。その現在の行動を調べたところ、興味深い結果が浮かび上がった。需要創出層の80.4%が、直近3年間にスキー・スノーボードを実施していた。いっぽう、雪マジを利用したことのない人たちは26.9%。両者には大きな開きがあった。
さらに、直近3年間のスノー旅行への支出額は、需要創出層が一人あたり平均37万9,190円。未利用層の16万3,003円と比べて約2.3倍に達した。若い頃に無料サービスを契機として雪山を訪れたと考える人たちが、30代になった今、比較対象のなかでもっとも高い割合で滑り、多くの旅行支出をしているという結果だ。
もちろん、これらの差がすべて雪マジによって生まれたとは言い切れない。今回の調査は本人の回想に基づくもので、もともとの旅行やレジャーへの関心の違いも考えられる。リクルート自身も、直接的な因果関係については慎重な姿勢を示している。また、結果はスノーボードとスキーを合算したものだ。
雪マジは2011年に19歳を対象として始まり、現在は19〜22歳へと対象を拡大。2026年度は全国130施設が参画している。リフト券が無料になっても、雪山へ行くための交通費や道具代までなくなるわけではない。それでも、最初の一歩を踏み出すきっかけにはなり得る。
一度知った雪山の楽しさが、その後も滑り続ける理由になっているのかもしれない。スノーボードを一過性のレジャーではなく、日本人のライフスタイルとして根づかせるために、何が必要なのか。雪マジの15年間は、その問いを改めて考えさせてくれる。
※画像はイメージです
text + photo: Daisuke Nogami(Editor in Chief)




