
COLUMN
小6で全方向ダブルコークを操る井口和友は國母和宏や平野歩夢のようになれるか
2021.05.16
2019-20シーズンに10歳で世界初となる2方向(BS & CAB)のダブルコークを成功させ、11歳で迎えたオフシーズンにはエアマットに着地するジャンプ施設で全方向ダブルコーク1080を完成度の高い回転軸で披露していた。大会では、今年行われたSAJ(全日本スキー連盟)のスロープスタイル、ビッグエア小学生の部で全戦優勝。そう、弊サイトでもおなじみとなった日本が世界に誇るキッズライダー、井口和友(いのくち・わゆ)だ。
そして迎えた、スノーボードを始めてから5年目となる小学生最後の2020-21シーズン、満を持して全方向ダブルコーク1080をオンスノーで決めたのだ。スノーボードの場合、最年少記録などを正式に管理している団体が世界的にないのだが、筆者の知るかぎりでは10歳での記録に続いて世界初の快挙である。
今年のX GAMESビッグエアとFIS世界選手権スロープスタイルを制した22歳のマーカス・クリーブランドは12歳のときに、CABダブルコーク900、1080、1260に成功した動画を発表しているのだが、スピンの回転方向に得手不得手が存在することはスノーボーダーであれば手にとるようにわかるはず。それを鑑みると、現スロープスタイル&ビッグエア王者の10年前よりも格段に上を行っていると言えるだろう。
さらに特筆すべきは、高回転スピンなど技の難易度ばかりに目がいきがちだが、グラブ姿勢やジブでの体勢が格段にカッコよくなっている点。いわゆるスタイルの話だ。小学生ながらすでに確立され始めているということである。
以前の記事でも触れているので繰り返しになってしまうが、バックカントリーとハーフパイプで世界のトップに君臨している國母和宏と平野歩夢は14歳でそれぞれ、BURTON US OPENとX GAMESのハーフパイプ種目で2位という快挙を成し遂げている。そこから世界の頂点に登り詰めたわけだが、井口が14歳の時点でどうなっているのかが今から楽しみでならない。
そして奇しくも、國母は1988年8月生まれ、平野は1998年11月生まれ、井口は2009年3月生まれという事実。果たして、井口は彼らのように“10年にひとり”の逸材となれるのか。
それでは能書きはこれくらにして、井口のフルパート動画をご覧いただきたい。
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