BACKSIDE (バックサイド)

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LungieLand

COLUMN

ゲレンデ地形を活かしたフリースタイルスノーボーディングが、この冬面白い。

2019.08.10

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プロスノーボーダーたちが撮影しているムービーはバックカントリーやストリートのシーンが大半なので、一般スノーボーダーにとってはカッコよさを理解できたとしても、そこからさらに一歩踏み込んだロケーションの特徴やそこで滑る難しさなどは想像できないかもしれない。だからこそ、彼らのライディングスタイルをスケールダウンさせて、ゲレンデに点在する地形を利用して山全体を使って遊ぶフリースタイルスノーボーディングを改めて提唱したい。そう強く願っている。
 
パークがまだ発展していなかった90年代は当たり前のように、飛べそうな地形や当て込めそうなポイントを探しながらフリーライディングに明け暮れていたものだ。パークキッカーのように大きく飛び多く回すことが目的ではなく、その時期によって雪のつき方が異なる自然地形を最大限に活かして、グラブトリックや180、レイバックなどでナチュラルヒットに自らを同調させる。これが本当に面白かった。
 
プロスノーボーダーたちは飽くなき探究心のもと、ゲレンデからバックカントリーに飛び出してリスクを背負いながら映像を残しているわけだが、基本的に地形を活かして遊ぶという根幹はまったく変わらない。彼らもゲレンデ地形で遊びながら滑走スキルを高めた結果として、今があるわけである。
 
ここで紹介するムービーは、米ユタ州に位置するスノーバードが舞台。すべてゲレンデ内で撮影されている。地形遊びの達人でありサイドヒットの職人、デッドラングが贈るムービーシリーズ『LUNGIE LAND』の最新エピソードだ。まずはこちらをご覧いただきたい。

先述したようにプロとの格差が大きすぎるからか、近年の日本ではフリースタイルアクションのほんの一部であるグラウンドトリック、通称グラトリばかりに興ずるスノーボーダーが大挙をなしている。本ムービーでも収録されているように、フラットバーンをフリースタイルに駆るためのいちアクションであり、キャットウォークのダウン地形やサイドヒットではオーリーやノーリーを活かしたエアを繰り出し、切り株があればタップし、コースサイドの段差ではスケートライクに楽しむ。このように山全体をフリースタイルに遊んだほうが上達スピードも速く、ライディングに対する視野が一気に広がり、スノーボードがさらに面白くなるはずだ。
 
往年のスノーボーダーからすれば当たり前のことかもしれないが、スーパーパイプを除いた多くのハーフパイプが消滅し、パーク隆盛期を経て、ジャンプ施設の台頭など著しく環境が整備されたことで時代は変わった。だからこそこの冬、ゲレンデ地形を活かしたフリースタイルスノーボーディングを再燃させたい。オヤジの戯言ではなく、絶対に面白いから。

text: Daisuke Nogami(Editor in Chief)

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