COLUMN
フリースタイルスノーボーディングの開拓者 ノア・サラスネックを改めて知る
2017.04.20
1970年、ノア・サラスネックはカリフォルニア州に生まれ、8歳でスケートボードを始めた。15歳の頃には全米でその名が知られるまでに成長。その後、18歳でテリー・キッドウェルの映像に刺激を受けてスノーボードのキャリアをスタートさせると、瞬く間にスケートボードの動きを雪上で再現することに成功した。
1990年、後にスノーボードのフィルムプロダクションとして世界トップの座に登り詰めることになるMACK DAWG PRODUCTIONSと、『ROADKILL』や『R.P.M.』といった名作を世に贈り出すことになるFALL LINE FILMSの2大プロダクションが共同制作した『NEW KIDS ON THE TWOCK』にて、そのスケートライクなスノーボーディングを見事に表現したのだ。降雪機やコース上のネットをオーリーで飛び越えたり、倒木に当て込むなど、これまでのスノーボードとは明らかに異なるアクションが繰り出されるようになった。
当時としては斬新すぎた彼のライディングスタイルは、現在のレジェンドライダーとして知られるジェイミー・リンやブライアン・イグチらに刺激を与えることになる。弊サイトでもそのことについては言及している(記事はこちら)のだが、ノアがいなければ現在のフリースタイルスノーボーディングは存在しなかった。そう言っても過言ではないはずだ。
近年はガンと闘っていたのだが、アメリカ時間の2017年4月19日、47歳の若さで他界した。スノーボード界に多大なる功績を残したノアに、改めて敬意を表したい。そして僕たちスノーボーダーは一生、彼を忘れることはないだろう。Rest In Peace.
photos: Trevor Graves