COLLABORATE BRANDS
スタイリッシュに雪・風・雨を防ぎ快適かつ動きやすいBurton[ak]を着る
2021.12.03
バックカントリーやサイドカントリーを狙うやり込んでいる人たちから、ゲレンデ内の非圧雪エリアや端パウ狙いといった方々まで、この冬はパウダースノーとの遭遇率が高いということでシェルと呼ばれるアウターウエアはもちろん、その内側のレイヤリングにもこだわってほしい。濡れることなく、ハイクアップやライディング時に汗をかいてもドライで快適な状態でいられることにより、雪山で過ごす一日が大きく変わるから。
そこで、1997年に「TRI-LITE AK」として産声をあげ、1999-2000シーズンからBurton(バートン)のコレクションのひとつとして独立、現在も高い人気を誇る高機能ウエア[ak]について深堀りしていきたい。
アラスカで滑るために生み出された[ak]の歴史
アラスカで滑るために生み出された[ak]の歴史
「タフなコンディションでも、[ak]があれば楽々乗り越えられるんだ」
ハーフパイプからバックカントリーに至るまで、あらゆるフィールドで唯一無二のライディングスタイルを表現するダニー・デイビスの言葉だ。整備されたリゾートであろうとも手つかずの過酷な雪山でも、彼は常に[ak]を身にまとい滑っている。
スノーボード黎明期、トップブランドとして君臨し始めると同時にBurtonのプロダクトが業界を牽引してきたわけだが、そうしたギアの進化の原動力として今は亡きクレイグ・ケリーの存在が挙げられる。2003年に雪崩による事故で他界してしまったレジェンドだが、米バーモント州バーリントンに位置するBurton本社に隣接するプロトタイプ開発施設が「CRAIG’S」と名づけられていることが、その貢献度の大きさを証明していると言えるだろう。ご多分に洩れず[ak]の始まりもクレイグだった。
1990年代後半のアラスカで、地元のガイドや登山家が身につけているテクニカルギアを目の当たりにしたことに端を発し、クレイグはスノーボードブランドにも同様のハイパフォーマンスアウターウエアが必要だと考えた。ご存知のとおり[ak]はアラスカを意味し、その名づけ親はクレイグだ。それが冒頭で述べた「TRI-LITE AK」が誕生した背景である。
チームライダーの声と20年分のデータをもとに大幅アップグレード
チームライダーの声と20年分のデータをもとに大幅アップグレード
そして1999-2000シーズンのデビュー以来、Burtonはチームライダーとともに最先端のテクニカルアウターウエア[ak]を作り続けている。20周年を迎えた2019-20シーズン以降、[ak]は新たなステージに突入した。チームライダーから詳細なフィードバックを得ることはもちろん、過去20年分のワランティデータにくまなく目を通し、大幅なアップデートを図ったのだ。
最新テクノロジーを駆使して、縫い目やジップ、素材、機能に至るまですべてを見直すことにした。さらにオンスノーテストを繰り返し、膨大な時間を費やした結果、耐久性や動作性をさらに高められるという結論を導き出し、多くのテクノロジーを開発。現在の[ak]にはそれらが搭載されている。
耐久性、いわゆる強度を高めるためにこれまでのワランティデータが存分に活かされた。まず1つ目の改善点はジップ。ジップの開閉作業を繰り返すテスト装置を開発し、歯の耐久性や生地のほつれ具合などをテストした結果、強度を8倍もアップさせることに成功した。
2つ目として、ボードエッジによるアウターウエアの擦り切れ問題の改善に取り組んだ。もっとも擦り切れが生じるジャケットの両サイド部分に200D(デニール)のサイドパネルを配置。こちらも独自のテスト装置を利用して、どれだけエッジの摩擦に耐えられるのかテストを繰り返した。さらに、縫い目の位置や密度を調整したことでより強度がアップ。これまで以上にハードに着込んでも十分に機能するシェルが完成したのだ。
そして、着用時の運動性が飛躍的に向上したのは、まさしくライダーからのフィードバックの賜物である。必要以上に裾が上がることを防ぐため、脇のマチをより広範囲に設けることにした。それと同時に、ベントを変更したことで開閉がよりスムースになり、防水性が高まるという副産物を得る結果に。さらにフードのパターンが改良され、ヘルメット着用時のフィット性が向上。どの方向を向いても変わらずフィットする調整が施されるなど、大幅に動きやすいウエアへとアップデートされた。
どんなコンディションでも[ak]が快適なライディングを約束
どんなコンディションでも[ak]が快適なライディングを約束
[ak]プロダクトの機能性を最大限に引き出すためには、レイヤリングを組み合わせることが必須だ。レイヤリングとは、「ベースレイヤー」「ミッドレイヤー」「シェル(アウターレイヤー)」と呼ばれる3層の重ね着を指す。ライディング中もそうだが、ハイクアップ中には汗をかき、休憩時は身体が冷えるなど体温調整が難しく、さらに天候が目まぐるしく変化する環境下で遊ぶスノーボーディング。天候や運動量に応じて最適なレイヤリングが求められるわけだ。
ベースレイヤーとは、肌に触れるレイヤーのこと。汗を吸い上げることで常にサラサラな状態をキープし、身体の冷えを防ぐ。気温や天候、運動量によってライトウエイト、ミッドウエイト、ヘビーウエイトから選択できる。もっとも重要なレイヤーだ。
次にミッドレイヤーだが、保温性をプラスする役割を担っている。ベースレイヤーの上であり、シェルの下に着るものを指す。フリースや化繊インサレーション、ダウンを採用したものなど、どれくらい保温したいのかによって様々なアイテムが用意されている。コンディションに合わせてベストな選択をしたい。
シェルについてはここまで説明してきたが、ライディング用の[ak]すべてにGORE-TEXファブリクスが採用されている。雪や風はもちろんシャットアウトし、仮に雨が降ってしまっても問題ない。高い防水・防風性を持ちながら、汗を外に逃がす透湿防水素材の採用により、どんなコンディションでも快適なライディングを約束する。
「自然の中にいるってことは、いろいろな天候に遭遇するわけだが、雪でも晴れでも雨でもドライな状態で過ごすための秘訣はレイヤリングにあるんだ。快適な状態で滑るためには、その時々に適したものを着ることさ。正しいアイテム選びができていれば、より長く雪山にいることができるし、より一日をフル活用できる。もう1本ハイクしたり、あと2回ジャンプできたりね」
ダニーは[ak]でレイヤリングする意義について、このように話している。
多くのアウトドアブランドからレイヤリングに適したアイテムは無数作られているわけだが、本記事を読んでくれているフリースタイルスノーボーディングを愛する読者諸兄姉であれば、やはりスノーボーダーがスノーボーダーのために作ったアイテムを身にまとってほしい。シェルを脱いだときもスノーボーダーらしく、オシャレでいてほしいから。