BACKSIDE (バックサイド)

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REVIEW

オリンピアンがSTEP ON®を使ってフリースタイルに攻めまくるとどうなる?

2020.01.10

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これまで弊サイトでは再三に渡り、STEP ON®のレビュー記事をお届けしてきた。STEP ON®発売前にテストしてファーストインプレッションを綴った「BURTONの新システム『STEP ON』で滑ってみた」、そして、2シーズンに渡り使用したうえでのフィードバックをまとめた「乗り続けてわかったSTEP ONの真価」の2記事だ。どちらも編集長であるワタクシ、野上大介が自らライディングして筆を執ったわけだが、本記事ではさらに踏み込んでみたい。
テーマはずばり、世界トップレベルのフリースタイルアクションにSTEP ON®は耐えられるのか。そのうえで快適に使えるのかどうか。これらについて検証していく。そこで、ニュージーランド代表として平昌五輪に出場しメダルは逃したものの、スロープスタイル2位、ビッグエア1位で予選を通過した実力者、カルロス・ガルシア・ナイトを直撃。STEP ON®についてぶっちゃけてもらった。

STEP ON®×BOA®の快適性とスピード感

2019年3月末、全国的な暖冬に悩まされていた日本にカルロスがやって来た。APAC(アジア太平洋)のBURTONチームが一堂に会し、シューティングを行うためだ。舞台は青森スプリング。北東北とはいえ雪不足は否めなかったが、季節外れのパウダースノーの恩恵にあやかるというミラクルも。その降雪により巨大ヒップが完成するなど、パウダーからパークに至るまで好条件が整った3日間となった。詳しくは、THE BURTON BLOGを参照してほしい。

メンツは大塚健や片山來夢などカルロス同様、世界の最前線で戦うコンペティターたちが中心。多くのライダーたちがいつもどおりストラップ式バインディングを装着するなか、誰が指示したわけでもないのだがカルロスは初日からSTEP ON®を使用している。だからこそ、本企画が実現したというわけだ。

「通常のバインディングとSTEP ON®でのパフォーマンスに違いはないよ。ストラップ式バインディングを最大限に締めたときのホールド感に比べると、本当にかすかな遊びがあるのを感じるけど、最初のターンが始まったらすでにSTEP ON®を履いているということを忘れているんだ。システムの違いによってパフォーマンスに変わりは一切ないし、グルーミングバーンをターンするんだったら完璧だからさ」

その言葉を証明するように、カルロスはゲレンデ内を縦横無尽に駆け抜けていた。ギャップではエアを繰り出し、壁があれば当て込み、鋭いカービングターンも披露。夜になると特設パークにてナイトセッションが行われた。

 

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絶妙なターンでスピードをコントロールしながら優雅にハンドプラントを決める

 

幾度となくハイクアップを繰り返していたカルロスは、しばしばブーツを緩めて休みながらセッションを楽しんでいた。

「とても早く調節できるし、STEP ON®ブーツは履き心地がいいよ。滑る前にすぐに締めることができるしね」

STEP ON®ブーツにはすべてBOA®フィットシステムが搭載されているのだが、カルロスが愛用しているPHOTON STEP ON®はメインダイヤルにSEQUENCE™と称されるコンフィグレーションを採用している。通常のコンフィグレーションではダイヤル周辺から締まっていき、足を動かすことで締めつけ圧を均一化させるのだが、SEQUENCE™ではダイヤル周辺とツマ先側が同時に締まっていく構造なので、よりスピーディにフィット感を得ることができるのだ。

 

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BURTONブーツに採用されているTX3レースとSEQUENCE™との相性は抜群

 

パウダーでもフリースタイルでも“使える”組み合わせ

そして2日目は、待望のパウダースノーがクルーを待ち受けていた。もちろんパーク撮影はキャンセルとなり、パウダーライディングを楽しむクルーたち。カルロスら南半球のスノーボーダーにとって、ジャパウは最高のごちそうだ。

「もちろんパウダーでは最高の乗り心地だよ! ただし、バインディングのベースとブーツのソールについている雪をいつもどおりしっかり落とすこと。それさえ忘れなければ、笑いが止まらないライディングを楽しめるよ」

 

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STEP ONのロックは2段階になっているので、多少の雪が残っていても問題なし

 
 

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「グルーミングバーン同様にバインディングがしっかりサポートしてくれる」とはカルロス談

 

恵みの降雪により、念願の巨大ヒップが完成した最終日。ようやく当初の予定通りパークシューティングが行われた。今日もカルロスの足元はSTEP ON®だ。

「グラブしたりジャンプしても、通常のバインディングやブーツとの違いをまったく感じない。とっても頑丈だし、通常のものと近しいフレックスを持っていると思う。一番懸念していたのは大きいアイテムで飛んだときの着地だったんだけど、STEP ON®は素晴らしいね。着地時に感じると思っていた、STEP ON®特有の遊びによる足元がズレるような感覚はまったくなかったし、それ以上に、着地の衝撃が強くてもまったく問題なかったからさ」

 

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このエアを見れば、これ以上の説明は不要だろう

 

“手軽さ”や“便利さ”以上に際立つ機能性

最終日ということもありタイトなスケジュールのなか撮影が行われたのだが、ここでもSTEP ON®が本領を発揮。それは、ストラップ式バインディングを装着するライダーよりも、圧倒的に多く滑れるから。加えて、BOA®フィットシステムによるスピード感も吉と出た。

「本当に早く調節ができるという点に尽きる。そのうえで、ホールド感が素晴らしい。ほかの仲間を出し抜きたいのであれば、すばやく調節できるブーツも一緒にそろえたほうがいいだろうね」

 

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スピーディさばかりが注目されるが、緻密に計算されたフィット性を実現する

 

STEP ON®もBOA®も簡単ですばやい脱着が可能だからこそ、”手軽さ”や“便利さ”が際立ってしまい、機能性の話が二の次になりがちだ。しかし、オリンピアンだからこそ言えるように、ゲレンデクルージングだけでなく、世界トップレベルのフリースタイルアクションにも十二分に対応するプロダクトであるということが証明された。

PHOTON STEP ON®にはスナッガーストラップと呼ばれるアンクルストラップが搭載されているのだが、ストラップ式バインディングであればトウストラップもあるはずだ。ヒールクリートやリリースレバーなどを差っ引いても、軽量化が図られていると言えるだろう。

 

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カルロスの足元を支えるPHOTON STEP ON®

 

また、スピーディに精密なフィット性を生み出すことができるBOA®フィットシステムが提供するフィーリング、さらに、前述したふたつのレビュー記事でも執拗に綴っているのだが、ストラップ式バインディング内で感じられるルーズさを絶妙に再現しているため、乗り手は同様もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮できるのだ。

「考えてもみなよ。クルーのみんながSTEP ON®を使っているとしたら、間違いなく最高のフリーライディング日和になるだろうね。リフトから降りても止まることなく、そのまま滑ることができるんだからさ」


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Carlos Garcia Knight (カルロス・ガルシア・ナイト)

生年月日: 1997年5月6日
出身地: ニュージーランド・クライストチャーチ
 
 

photos: Akira Onozuka, kentaRAWmatsuda, ZIZO / text: Daisuke Nogami(Editor in Chief)

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