BACKSIDE (バックサイド)

BACKSIDE (バックサイド)

https://backside.jp/backside-session14/
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FEATURE

八方ローカル HACHIのオリジナルラインで遊びまくった「BACKSIDE SESSION #14 with DRAGON」

2024.03.19

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1月中旬から暖かい日が続いており、長野・白馬エリアでも気温がマイナスになることなく、里には雨が降り続いていた。ようやく寒気が襲来して整い始めた1月27日、白馬八方尾根にBACKSIDE CREWが集結。今シーズン初となるブランドとのコラボセッションはDRAGONとタッグを組み、八方ローカルとして知られるHACHI CREWの看板ライダー、マッキーこと北江正輝をゲストライダーとして招き、「BACKSIDE SESSION #14 with DRAGON」は青空のもと開幕した。
 

八方尾根を知り尽くす男、北江正輝

 
前日がいわゆる“THE DAY”だったことは関係各位のSNSをチェックしたうえで理解していたので、パウダースノーを求めるのではなく、八方のナチュラルヒットやパークで遊ぼうというマッキーからの提案のもと、セッションはスタート。まずは、マッキーらHACHI CREWがアドバイザーを務める、オープンして間もない人気のサーフライドパーク「HAPPO PARKS -NATURES-」を目指した。
 

HAPPO PARKS -NATURES-の入口

 
一般的なスノーパークとは一線を画し、自然地形を雪で拡張させるイメージで設置されたうねりやバンク、スパインなどがBACKSIDE CREWを待ち構えていた。フリーライディングを愛するメンバーが多いだけに、まさに大好物のセクションばかり。HAPPO PARKSを流すための専用リフトが架けられており、リフトに乗りながらパーク全体を一望できるため、一体感が生まれやすい。まさにセッションにうってつけのスポットに、マッキーが誘ってくれた。
 

完全に想像だが、BACKSIDE SESSIONということで、まずはバックサイドで当て込んでくれたマッキー

 
HAPPO PARKSを遊び尽くすと、次はピークを目指した。この日は先述したように青空が顔をのぞかせており、山麓では寒さをあまり感じなかった。セッション開始前にマッキーからレイヤリングに注意するようアドバイスがあったのだが、HAPPO PARKSでは汗ばむくらいだったものの、ピークへ向かうにつれて気温が一気に下がっていく。標高差が1,000m以上ある八方尾根がいかにビッグマウンテンであるか、肌で感じながらリフトを乗り継いでいった。
 

FRESHFISHの“ケケ”こと小倉精太さん(左)と筆者は同世代。気温の変化を感じながら90年代の話に花が咲く

 
ピークへはグラートクワッドリフトを利用するのだが、その山頂駅上部にはバックカントリーへの入口となるゲートが設けられている。本セッションでバックカントリーに出ることはなかったが、興味津々のメンバーたち。山頂付近は暴風が吹き荒れていたが、マッキーによるバックカントリーエリアの説明に真剣な面持ちで耳を傾けていた。
 

白馬バックカントリーについて、マッキーからのここでしか聞けない貴重な話が

 
ここからは、マッキーや小林優太、山崎恵太らHACHI CREWが、普段から滑っているというラインで遊ばせてもらった。ここではラインの詳細について割愛するが、BACKSIDE SESSIONに参加すると、このような貴重な機会を得ることができるのだ(PR)。HACHIのオリジナルラインを数本回すと、筆者(編集長)の太モモはパンパン状態。このラインを滑り続けていたら間違いなく上手くなる、ということを確信させられた。
 

マッキーはいつもの地形で超絶スタイリッシュなレイバックを披露

 
 

ゴンドラで回していると、乗り場付近で渡辺大介とまさかの遭遇

 
「今シーズン、初めてヒットできたポイントもありました。ようやく八方が整ったタイミングで、BACKSIDE CREWのみなさんが来てくれてよかったです」とはマッキーの談。素晴らしきタイミングでHAPPO PARKS、および、広大すぎる八方尾根の自然地形を最大限に活かしたセッションとなった。
 

荒れたアプローチなどものともせずにハイスピードで突っ込み、マッキーはフロントサイドグラブで制する

 
今回のセッションについて、BACKSIDE CREWのFRESHFISH(有料会員)メンバーたちに振り返ってもらった。
 

「北江さんの滑りにはド肝を抜かれ、マジで心躍りました! 『これが僕らが育った、僕らを育ててくれたコースです』と話してくれたんですが、そんなコースをアテンドしてくれて最高に興奮した一日。HAPPO PARKSは滑りの流れを止めることなく思いのままにラインを描くことができる、素晴らしいパークでしたね」──冨内俊卓

 
 

アラフィフ世代だが、ダウン系の難しいヒットポイントで縦回転を繰り出す攻めっぷりを魅せるトシ

 
 

「正輝さんとのセッションは刺激的でした。スピード&テクニックがある人の後ろを滑ることができるのは、確実にレベルアップにつながりますね。自分もバックカントリーで滑るので、とてもタメになる話も聞くことができた貴重なセッションになりました。めっちゃ楽しかったですね!」──ノブ

 
 

誰よりも貪欲にマッキーのラインを盗んでいたノブは、この日だけでもスキルアップしているように感じられた

 
 

「普段なかなか体験できないセッションとなり、すごく刺激を受けました。スノーボードってこんなに楽しいんだ! こんなに自由に遊べるんだ! ということを再認識できる有意義な時間でしたね。八方はとても広く、一日では遊び尽くせないと感じました。ひとりでも仲間とでも楽しめる、最高のゲレンデだと思います」──小林良和

 
 

「冬スポ!!」のアンバサダーを務めるこばちゃんは、ライディング時も笑顔を忘れない

 
 

「スキーで八方は滑っていましたけど、スノーボードにはあまり親切なゲレンデではないと思っていました。でも、実際に滑ってみると……当て込むところや遊べるところがたくさんあり、正輝さんのアテンドのおかげで楽しむことができました! 日頃からラインをイメージしながら滑ろうと考えさせられましたね」──星野太郎

 
 

長野ローカルのタロウはコメントにあるとおり、新たに見えてきた八方の地形に当て込む

 
 

「(岩手からだったので)片道10時間かかりました(笑)。遠かったけど、楽しかったです。標高が高い山を間近に見れて、その山を滑っているプロのリアルな話を聞けたのが、このセッションで一番タメになりました。滑っているラインもさすが、と唸らされるものばかり。貴重な機会をありがとうございました!」──小倉清太

 
 

夏油ローカルのケケは、テイクオフのキッカケが作りづらいダウン系のポイントでテールグラブを放った

 
 

「最初は参加できるかわからなかったんですが、仕事の都合がついたこととCREWのメンツを見て、これは行くしかないな、と(笑)。八方は地形がいっぱいあって、滑っているみんなそれぞれのライディングに特徴が出ていたので、見ていても面白かったし、正輝さんと一緒に滑れて勉強になりました。参加して正解でした!」──根本 清

 
 

セッション参加率が高いネモは、回を重ねるごとに確実にスキルアップしている

 
本セッションにはSTALEFISH(無料会員)から3名が参加。高松将人さん(下スライダー1枚目)はアグレッシブにナチュラルヒットを攻めており、谷塚浩大さん(2枚目)と宮崎千春さん(3枚目)はHAPPO PARKSを気持ちよさそうに流していた。そして、高松さんはこのセッション後、晴れてFRESHFISH入りしてくれたのだ。

マッキーのライディングスタイルを目の前で拝めるのはもちろん、彼の的確かつ丁寧なアテンドのおかげで八方尾根の奥深さを知ることができ、さらに、滑り方や遊び方についても考えさせられた有意義なセッションは、ランチ休憩を挟むことなく14時頃に閉幕。BACKSIDE CREWのみんなも満足そうな表情を浮かべているのが印象的だった。
 

終始「白馬に来てくれてありがとう」とマッキーは語っていた。ローカル&プロ意識の高さである

 
 

最後はBACKSIDE CREWのみんなとハイファイブで締めてくれた

 
コンディションに合わせて、その山を最大限に遊び尽くす。そのためには、その山をいかに熟知しているかが重要であり、加えて、与えられたフィールドを遊び倒すだけの創造力も大切だ。それがフリースタイルスノーボーディングの醍醐味である。そう肌で感じることができた一日となった。
 

筆者にとっても最高に楽しい一日だった。マッキー、素晴らしいセッションを生み出してくれてありがとう!

 

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
photos: Yuto Nishimura(HANGOUT COMPANY)
special thanks: Hakuba Happo-One

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