BACKSIDE (バックサイド)

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後悔しないために革新的ヘルメット技術「WaveCel」を搭載したAnonを知る

2022.12.08

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冒頭から私事で恐縮だが、筆者は2017年から4年ほど、米コロラド州を代表するスノーリゾート・ベイルに足を運んでいた。そこで、とてつもない違和感を覚えたのだが、ヘルメットをかぶっていないスノーボーダーやスキーヤーがいないのだ。ゴーグルやグローブを着用するように、ヘルメットを装着して滑ることが当たり前という文化価値が浸透しているからだろう。
 
全国スキー安全対策協議会が制作している「2021/2022シーズンスキー場傷害報告書」にヘルメットの着用率が紹介されているのだが、スキーヤーは45%、スノーボーダーは20%にも満たないため、欧米の着用率80%には到底及ばない。弊ウェブマガジンの読者層であろう中上級者を見ていくと、競技シーンに身を置く若手ライダーたちはかぶらなければ大会に出られないため普及しているものの、その親世代に当たるサイドカントリーやバックカントリーでパウダーライディングに興じているスノーボーダーたちは、まだまだ着用率が低い。ツリーランで木に激突してからでは手遅れだ。
 
そこで、自転車業界で高い評価を得ている革新的な頭部保護テクノロジー「WaveCel」をスノーメルメットで唯一搭載しているAnon(アノン)を紹介しよう。3年連続でラニーニャ現象発生中に迎える本格シーズンを目前に控えた今、改めて考えてほしい。

ヘルメットの重要性とWaveCelの優位性

「ヘルメットなしの状態でマウンテンバイクに乗ることはないでしょう。ではなぜ、ヘルメットをかぶらないでスノーボードをするのでしょうか?」
 
Anonのシニアマーケティングマネージャーであるマーク・ウェイクリング氏は、こう問題提起する。この言葉を受けてどう感じるか。岩や木の切り株がむき出しの不整地で走るのだから、かぶって当たり前。ゲレンデ内であれば整備されているし、雪はそこまで硬くないから大丈夫。そんな声が聞こえてきそうだ。
 
初心者はもちろん、ボードコントロールに自信がないという人は年齢を問わず、逆エッジなど予期せぬ転倒の恐れがあるため絶対にかぶっていただきたい。では、しっかりボードコントロールできる人が圧雪されたゲレンデ内で滑る場合はどうだろう。自転車で街中を走る際にヘルメットをかぶるか否かという議論に近いので、相手に突っ込まれる可能性は街より雪上のほうが断然高いということを理解したうえで、各々考えてほしい。

 

KamWeakley

アンバサダーであるカム・ウィークリーのフロントサイドターン。雪上ではいつでも、ご自慢のドレッドヘアをAnonのヘルメットで覆う

 

では、冒頭で述べたように弊ウェブマガジンの読者に多いだろう、パウダースノーを求めて木々の間を滑り抜けるという人、もしくは、ゲレンデ外の管理されていない雪山に赴くという人は、これを機に真剣に向き合うべきだ。今シーズンからAnonチームに加入した藤田一茂は、SNSで次のように綴っている。
 
「(前略)昨シーズンは身近な友人2名が木に衝突、命にも関わる大怪我を負いました。ヘルメットをしていれば防げた可能性のある事故。僕はこの遊びを広める側として、その先に広がるリスクとも向き合う必要があると改めて感じていました(後略)」
 
このように考えている藤田がAnonと契約した大きな理由のひとつに、WaveCelを搭載したヘルメットであることが挙げられる。
 
「外傷性脳損傷の予防に役立つよりよいヘルメットを作ることを目的に、アメリカ国立衛生研究所から助成金を受け、オレゴン州ポートランドのふたりの医師により、WaveCelは開発されました。新しいテクノロジーを探していたところ、BONTRAGERの自転車用ヘルメットが発売されたとき、これこそ私たちが探していたテクノロジーだと思いました」

 

WaveCel

ヘルメット内側に搭載されている緑に波打つ多孔性の構造体がWaveCelだ

 

前出のウェイクリング氏は、AnonとWaveCelとの出会いについてこのように教えてくれた。WaveCelの特徴は、従来のフォーム型ヘルメットよりも頭部損傷を効果的に予防してくれること。ヘルメットが受ける衝撃は大きくふたつに分けられ、ひとつは直線的な衝撃、もうひとつは、回転しながら斜め方向にかかる衝撃だ。後者の場合、衝撃に加えて頭部が回転して揺さぶられてしまうため、脳損傷に至ると言われている。
 
それを防ぐために、以下の3ステップでWaveCelが機能するのだ。①セルが曲がり衝突による最初の力を軽減させる。②セルは衝撃を受けることで自動車のバンパーのように潰れる。③最後にセルが滑ることで衝撃力を頭部から遠ざける。下の動画では、この3ステップを順に説明してくれているので、いかにWaveCelが優れているかイメージが沸くことだろう。

 

23W Anon - Welcome Series - WaveCel - Flex Crumple Glide

 


快適かつスタイリッシュに脳を守る

頭部を守るためにヘルメットをかぶる重要性、さらに、WaveCelを搭載している優位性については理解できた。しかし、スノーボーダーなのだからファッション性にもこだわりたい。Anonを選ぶべき理由。それは、安全性を損なうことなく快適性を確保し、スタイリッシュな外観を両立させるためのこだわりが凝縮されているからだ。
 
「新しい技術を導入たうえで、ユーザーたちが慣れ親しんでくれ、選びたいと思うプロダクトを作ることは、決して簡単ではありません。しかし、WaveCelヘルメットの場合、まずインサイド・アウト(自分の外部に原因や責任を求めるのではなく、自分の内面を変えることで、外にあるものをよくしていくこと)のアプローチから始めました。最初はヘルメットの装着体験を快適なものにするための従来の特徴を理解し、オレゴンのWaveCelチームと緊密に協力しながら、この革新的技術が最適に機能するための改善点を洗い出し、審議を重ねてきました。そこから、デザインチームとWaveCelチームがタッグを組み、最高レベルのパフォーマンスを発揮し、スノーボーダーやスキーヤーが必要とするさまざまなデザインやベンチレーションを提供するために、数え切れないほどのテストを繰り返してきたのです」
 
ゴーグルブランドとして始まったAnonは、設立当初から「スタイル・カラー・グラフィック」にフォーカスしてきた。それはヘルメットでも同じこと。妥協なき研究開発が行われ、高機能ヘルメットをスタイリッシュに仕上げたのだ。
 
当然ながら、Anonゴーグルとの相性も抜群である。

 

Anon_Helmet_Goggle

双方が組み合わさることで発揮する機能性のよさはもちろん、見た目もスタイリッシュ

 

「ヘルメットやゴーグルを設計する際、デジタル処理でそれぞれを比較・結合することができます。特にヘルメットの大きさに左右されることなく、それぞれのプロダクトの互換性と相性がよくなるように表面や形状、ベンチレーションパターンを調整しています。最近ではゴーグルのフレームサイズの選択肢を増やすことで、フィット感や快適性を最適化できるようになりました」
 
ウェイクリング氏は、さらにこう続ける。
 
「デジタルデータで互換性を確認後、プロトタイプを作ります。そして、さまざまな人に装着してもらい、頭や顔の形が一定のサイズ内でどのような違いがあるのか、実際にテストします。その後、設計チームに戻ってさらに改良を加える、もしくはサンプルを製作してより多くのテスターで再度検証。そして、ゴーグルやヘルメットのスペックを確認したら、最終的なプロダクトに仕上げていくのです」
 
こうした緻密な過程を経て、Anonのヘルメットとゴーグルは生み出されているわけだ。
 
従来のヘルメットよりも軽量で薄型、そして、WaveCelという革新的なテクノロジーが高い安全性を提供してくれる。さらに、BOAフィットシステムがヘルメット内の調整を手軽にし、頭部を暖かくドライにキープ。Anonのヘルメットはあなたの脳を危険から守るだけでなく、より快適に、よりスタイリッシュに演出してくれるプロダクトへと昇華したのだ。
 
「アスリートは競技中に着用しているのに、なぜ私たちは着用しないのでしょうか?」
 
このウェイクリング氏の言葉を胸に刻んでほしい。人間に与えらたクリエイティブな脳を守るためにも、大切な人のためにも、大好きなスノーボードを長く続けるためにも──。


MERAK WaveCel


MERAK WaveCel

AnonMerakWaveCel

▷サイズ: S〜XL

▷カラー: PEACOCK(掲載モデル)、BLACK、WARM GRAY、MULBERRY

▷価格: 38,500円

WaveCelによる高い保護機能はもちろん、19個の通気孔を持ち、最高の快適性とフィット感を実現する耐久性の高いヘルメット

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
portrait + riding photos: Jesse Dawson
product photos: Akira Onozuka

Anon | 公式ページはこちら

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