BACKSIDE (バックサイド)

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INTERVIEW

人類史上最強ルーティンでX GAMESスーパーパイプを制した平野歩夢に迫る

2018.02.01

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さる1月28日、米コロラド州アスペンにて開催されていたアクションスポーツの祭典「X GAMES ASPEN 2018」のメインイベント、男子スーパーパイプで優勝を飾った平野歩夢。コンテスト史上初の連続ダブルコーク1440を成功させると、そこから続けざまにダブルコーク1260を連発するという、前人未踏の離れ業をやってのけた。場内が大興奮に包まれる中、圧倒的な滑りで金メダルを獲得した直後の歩夢をTBSのテレビカメラが直撃。そこで発せられた言葉をお届けする。

オリンピックでもこれ以上のルーティンはない

「このルーティンをやるためにずっと練習してきました。アスペンのX GAMESでの金は、自分の中でも(スノーボードを)やめるまでに獲りたかったタイトルだから、やりきった感がありますね。
これまでいろんなストレスだったり、一つひとつの大会に怖いものを感じながらここまでやってきたから、自信を持って大会に臨みたい気持ちは強かったんですけど、今日は力が入らないくらい身体が限界に近い状態だったんです。でも、大会だけに集中しようって。それで最後にいい滑りを決められたから、本当によかったです。
でも(今日は勝てたけど)全然安心はしてないんで、これはこれで明日から先を目指してやっていきたいと思います。
1本目のルーティン(BSインディ→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BS900→FS900で93ポイント)は、これをやろうっていうのではなかったんです。本当は1本目から攻めたかったんですけど、最後のところで息ができなくて呼吸するのが辛かったから、とりあえずBS900でいきました。そこから徐々に上げていった感じですね。
2本目(BSインディ→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BSダブルコーク1260で96.66ポイント)はこれまでずっと練習してきたバックサイドのダブルコークが狙いだったから、やっと自分のものにできてきた感覚が得られましたね。
3本目(BSインディ→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1440→FSダブルコーク1260→BSダブルコーク1260で99ポイント)はちょっと迷ったんですけど、後ろがまだいたから、それで最後に抜かされて後悔はしたくなかった。だからやれることは全部やって、その結果コケてもしょうがないという想いで賭けに出ました。
オリンピックでもこれ以上のルーティンはないと思うから、これをあと何週間かの間でさらにパワーアップさせたいですね。オリンピックでやることは最後のランと変わらない。これが狙いだから、この滑りでいきたいです」
 
歩夢の直後、96ポイントを獲得して2位につけていたスコッティ・ジェームス(オーストラリア)が最終出走者として残っていた。そのために99ポイントという点数がつけられたのだろうが、そうでなければ本記事のタイトルに銘打ったとおり、人類史上最強ルーティンは100点を獲得していたはずだ。それほどまでのパーフェクトラン。改めてご覧いただきたい。

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