MOVIE
個性が失われつつある近代スピントリックに待ったをかける存在
2017.11.22
アメリカを代表するスロープスタイル&ビッグエアライダーにより結成されたMAYHEMクルーの最新パークムービーが公開されている。
ニック・バーデンやブロック・クラウチ、ブランドン・デイビスら当サイトでもお馴染みのライダーが名を連ねる中、特筆すべきはカイル・マックだ。先日行われたワールドカップのビッグエアで3位に輝くなど、オリンピックに向けて順調な仕上がりなのだが、だからと言って高回転スピンばかりを繰り出しているのかと聞かれれば、答えはノーである。
近年あまり見ることができなくなってしまったトウ抜けのフロントサイド3Dスピン、ロデオフリップをご存知だろうか。その進化形であるFSダブルロデオ1080を繰り出したかと思えば、本ムービーのラストではバックフリップから後半のアクションを3Dスピンに切り替える、縦軸がかなり強いBSロデオ900のような独自性が強いスピントリックを披露。
昔のビデオはこうした新たなる展開があったからこそ面白かった。トリックの高難度化によりオリジナリティが失われつつある近代フリースタイルスノーボーディングにおいて、カイルの存在が未来を明るく照らす。