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「スポーツ」から「ライフスタイル」へ。Z世代がBURTONとともに見つけたスノーボードの本質
2026.08.27
思い出してほしい──パウダーボードなんて持っていなかったあの頃、私たちはたった一本のフリースタイルボードに乗り、ただ夢中で雪山すべてを遊び回っていたはずだ。
目的ごとにギアを使い分けること、特にボードはその日の雪のコンディションに合わせて選ぶ「道具」であることは、今や常識になっている。しかし昨シーズン、説明不要のレガシーブランドであるBURTON(バートン)が学生スノーボーダーとともに妙高・関温泉にて開催した特別なテストライドセッションは、そんな常識から少し解放される一日となった。
来シーズンモデルが並び、プロライダーと一緒に滑る機会を得た若いスノーボーダーたちが手にしたのは、BURTONが誇るフリースタイルツインボード「PROCESS」と「GOOD COMPANY」。普段からゲレンデ内のコースや地形、パークでトリックを競い合い、ボードもツインチップを愛用する彼らにとって、それは慣れ親しんだごく自然な選択だった。
彼らはこの一日を通じて、ライフスタイルとしてのスノーボードが持つ奥深い魅力に触れることになる。
「王道」の先入観が崩れ去った、特別なテストライドセッション
「BURTONは王道でクラシックなブランド。ストリートっぽさはないと思っていたし、自分たち世代対象のブランドではないと思っていた」
普段はほかのブランドのボードに乗る学生たちにとって、BURTONはどこか遠い存在だった。しかし、テストライドブースに並んだボードを目にしてその先入観は揺らいだようだ。同じモデルでまったく異なる複数のグラフィックを展開する“Graphic Optionality(グラフィック・オプショナリティ)”を宿すPROCESSやGOOD COMPANYのデザインが、彼らの目を惹きつけた。

学生たちの目を惹いたPROCESS(右・左)とGOOD COMPANY(中央)。どちらも2グラフィックで展開されており、スペックはそのままに好みのデザインを選ぶことができる。“PROCESS GOOD DOG(右)”は日本の人気イラストレーター・朝野ペコ氏がデザインを担当しており、飼い主を健気に待つ愛犬「ポチ」が足元に描かれ、相棒と一緒に山へ旅立つことがイメージされているという
26-27シーズンは「FREESTYLE IS BACK」をボードラインナップのテーマに掲げているBURTON。学生たちはその魂が宿ったボードを手に取り、「カジュアルなグラフィックもあって、イメージが変わった」「GOOD COMPANYは特にストリート色が強くて好み」と思わず漏らしていた。
さらに今回のセッションでは、長年BURTONライダーとしてブランドアイデンティティを体現してきた中山悠也が案内役を務めた。ハーフパイプのコンペティションシーンで確かな技術を磨き抜き、近年ではバックカントリーを舞台に活動。さらには、レッスンコーチやバックカントリーガイドを務めた経験もある中山。学生たちに気さくに語りかけながら、一緒にボードを選んでセッティングを調整していた。

今でこそフリーライドボードをメインに使用する中山(右)も、もともとはCUSTOMやPROCESSに代表されるフリースタイルボードを乗り回していたひとり。学生たちもライダーの言葉に熱心に耳を傾けていた
セッションの前日から降り続いた積雪により、当日はなんと腿パウコンディション。挨拶もそこそこに、各自チョイスしたテストボードでドロップイン! 濃密な一日が始まった。
言葉ではなく、滑りで。ライダーズラインを追いかける特別な時間
関温泉の天然地形とパウダースノーを前に、中山が見せたのは滑りそのもので語る背中だった。間近でライダーズラインを見た学生は、「プロの滑りを体感して、パウダーの本当の楽しさを知ることができ、スノーボード観が変わるような時間だった」と振り返る。また別の学生も、「(ジャンプの)飛距離や精度が桁違い。リフトで悠也さんが心からスノーボードを愛していることが伝わり、自分も生涯関わり続けたいと思った」と語った。

ライダーのスタイリッシュな滑りを目の当たりにした数秒後には、自身も同じ場所を滑ることができる。学生たちはライダーズセッションの醍醐味をこれでもかというほど満喫していた
これまでゲレンデのパークやオフトレ施設で、スピンの回転数やスタイリッシュなグラブ、ジビングをストイックに求めてきた学生たち。中山のラインと関温泉の地形は、そんな彼らの視野を大きく広げるものとなった。雪山を知り尽くす男によるアテンドのもと、パウダーに揉まれながら笑顔の絶えないセッションが続く。

「今のよかったねー」「さっきのエアやばかったっす」などなど、終始会話の絶えないセッションだった。雪は降り続き、みな昼過ぎまでノンストップでライディングを楽しんだ
リフトクローズ間近となってからとったランチタイムでも会話は尽きず、海外へのスノーボードトリップの思い出を語る中山の周りには、熱心に聞き入る学生たちの姿があった。スノーボードを軸に人生を豊かにしてきた先輩の生き方に触れ、学生たちの口からは「スノーボードって、本当にいろいろな幅がありますね」という言葉が漏れ出ていた。

滑り終え、レストハウスで中山から旅や海外でのライディング体験を聞く学生たち。スノーボードが秘める無限の幅に触れ、彼らの視野が広がっていったヒトコマ
「これからいろいろな意味で大人になっていくと思いますが、やっぱり息抜きや趣味は大切だと思うので、ライフスタイルとしてのスノーボードをやめずに、楽しんでいってください」
中山がセッションの最後に学生たちに送ったこの言葉には、社会の荒波に揉まれつつも、大人になってからも人生を豊かに彩る生涯の趣味としてのスノーボードの価値が、温かく込められていた。
学生たちがBURTONとともに見つけた、「ただ雪山で遊ぶこと」の楽しさ
非圧雪の関温泉を丸一日滑り倒したセッションは、誰もが大満足の笑顔を浮かべるなかで幕を閉じた。豪雪の関温泉を普段と変わらない軽快な感覚のまま、学生たちが地形を飛び、ライダーとともに遊び尽くせたのは、彼らの足元を支えたPROCESSとGOOD COMPANYという2本のフリースタイルツインボードの存在があったから。

使い慣れたシェイプの新たな相棒で雪山を遊び尽くす。どんなコンディションでも変わらない自由な感覚が、彼らのライディングを一層輝かせていた
ある学生は「ずっとPROCESSに乗っていたのですが、フリーランでの安定性は抜群なうえに、ツリーランで取り回しがしやすいと感じました」と語る。別の学生は「パウダーコンディションはツインだと不安なところもあったんですが、全然余裕で滑れました」とうれしそうに語ってくれた。GOOD COMPANYも含めた2モデルとも軽量コアを採用しているので取り回しもよく、普段慣れ親しんだパークでの動きのまま、自然のうねりや壁をハックできるポテンシャルを示した。

「撮影クルーとコミュニケーションをとりながら、最高の画を残すために悠也さんが滑り下りていくシーンが印象に残った」 「パウダーの楽しさと奥深さを知った。スノーボード観が変わった」 「BURTONの印象が変わった。自分たち世代のスタイルに合うブランドだ」と振り返る学生たち。この笑顔が示すとおり、大満足の時間となったようだ
この日ひさしぶりにPROCESSに乗ったという中山も、その遊び心に魅了されていた。
「パウダーなのにツインボードで突っ込んでいく彼らに触発されて、僕もPROCESSに乗ったりしました(笑)。こういうボードに乗ると思いっきりバターとか、フリースタイルな動きがしたくなりますね」
当初、学生たちがBURTONに対して感じていたという距離感。同じ目線、同じボードで本気で楽しむ中山の滑りや生き方に触れたことで、その先入観は跡形もなく崩れ去っていた。
豪雪の関温泉に中山が刻んだラインを追いかけ、PROCESSやGOOD COMPANYで地形を攻略し、パウダーにまみれた一日。そこで若者たちが見つけたのは、特別な何かではなかったのかもしれない。一本のフリースタイルボードで、ただ夢中になって雪山すべてを遊ぶこと。それは、いつの時代も変わらないスノーボードの本質なのだろう。
text + photos: Yuto Nishimura




