BACKSIDE (バックサイド)

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COLUMN

「X GAMES LEAGUE」は単なるリーグ化の先に進むのか。ファウンダーアスリートが導く新しいコンテストのカタチ

2026.05.24

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戸塚優斗や平野海祝ら日本のトップライダーたちが、SNSを通じて「X GAMES LEAGUE(XGL)」のドラフトに参加すると伝えられている。それだけを切り取れば、「新リーグ始動」「日本人ライダー参戦へ」という、よくある話題に見えるかもしれない。しかし、本当に重要なのはそこではない。
 
X GAMESはいま、単発イベントから構造そのものを変えようとしている。これまでは巨大な招待制コンテストだった。選ばれたライダーたちが、世界最高峰の舞台で滑る。それだけで特別だった。
 
しかし今回のXGL構想は、NBAやNFLのようなアメリカ型プロスポーツリーグへ近づこうとしている。チーム、ドラフト、長期的なリーグ運営。従来のアクションスポーツにはなかった規模のビジネスが動き始めているのだ。
 
当然、危うさもある。競技が巨大化し、商業主義が加速するほど、管理された退屈さは忍び寄ってくるだろう。点数化しやすい技術だけが評価され、スタイルや空気感は後回しになる。ライダーは、決められたルールへ適応するための“選手”になっていく。スノーボードはこれまで何度も、その危うさと隣り合わせだった。
 
だからこそ、今回のXGLでもっとも重要なのは「ファウンダーアスリート」という存在だ。
 
マーク・マクモリス、ジェイミー・アンダーソン、スコッティ・ジェームス、クロエ・キム、そしてゼブ・パウエル。彼らは単なる広告塔ではない。競技フォーマットやアスリート体験への提言にとどまらず、チームやリーグ全体のクリエイティブとカルチャーの方向性にまで関与する立場として組み込まれている。
 
なかでもゼブ・パウエルの存在は象徴的だ。ナックルハックという競技の“外側”にあった遊びを、現代スノーボードの中心へ引きずり込んだ男。あの独特なスタイル感覚とユースカルチャーとの距離感は、従来型のスポーツリーグともっとも遠い場所にある。そんなライダーが創設メンバーとして内部にいる。
 
マークも同じだろう。現代コンペティションの頂点を走り続けながら、映像作品でも存在感を放ち続けている。高回転合戦だけではカルチャーが長続きしないことを、彼らは身体で知っている。
 
注目すべきはリーグ化そのものではない。巨大資本が流れ込む時代に、ライダー自身が「カルチャーの軸」を守る側へ回ろうとしている、その構造変化だ。
 
6月26日、アメリカ・カリフォルニア州サクラメントでサマーバージョンがデビューを飾る。その真価を見届けたい。

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

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