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秋のパーク聖地「THE STOMPING GROUNDS」の未来にも影響か。スイス氷河地帯で25%減の雪不足深刻化
2026.05.16
スイスの氷河地帯が、今年の夏を厳しい状況で迎えようとしている。
スイス氷河観測ネットワーク「GLAMOS」によると、今シーズンの氷河上の積雪量は2010~2020年平均と比べて約25%不足。アッパーバレー、ティチーノ、グラウビュンデンでは特に深刻だ。
問題は、まだ本格的な融雪シーズン前だという点である。冬に蓄積された雪は春から夏にかけて「保護層」として機能し、氷河本体を強い日射から守る。その雪が、今年は少ない。
雪が早い段階で消えれば、黒っぽい氷や岩肌が露出する。太陽光を吸収しやすくなり、融解はさらに加速していく。
スノーボーダーにとっても他人事ではない。サースフェーやツェルマットなどスイスの氷河リゾートは、オフシーズンでも雪上トレーニングが可能な数少ない拠点だ。サースフェーで秋に開催される「THE STOMPING GROUNDS」も、こうした氷河環境の上に成立している。世界中のトップライダーたちが集まり、シーズン前の巨大パークを滑る、あの光景も決して当たり前ではない。氷河の後退は、未来のトレーニング環境そのものを変え始めている。
“いつもの冬”が崩れ始めているのは、日本だけではない。滑れる場所。残される雪。未来のスノーボード環境。その変化は、すでに始まっている。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)




