MOVIE
“サラリーマン”という生き方を、スノーボードで見つめる。『The Salaryman』が示すもうひとつのリアル
2026.04.10
北海道・ニセコ東急 グラン・ヒラフで開催中の「SWATCH NINES」を取材する中で、ひとりのビデオグラファーに出会った。オーストラリア出身でニセコを拠点に活動するノア・リーガンだ。
3月29日に開催された「ニセコフィルムフェスティバル」において、彼の手がけた映像作品『The Salaryman(サラリーマン)』がグランプリを獲得した。その場で作品を観る機会を得たが、日本のサラリーマンという存在を外国人の視点で切り取ったアプローチが新鮮でありながら、どこか現実に根ざした説得力を持っていた。
描かれているのは、仕事とスノーボードの間で揺れ動く日常。限られた時間の中で滑り、また仕事へ戻る。その繰り返しにおいて、スノーボーディングがどのように位置づけられているのかが浮かび上がってくる。
スノーボードが人生を狂わせるのではない。むしろ、その存在によって人生は豊かになっていく。そうした感覚に覚えがある読者諸兄姉にとって、本作に映し出される光景は決して他人事ではないはずだ。
仕事とライディングは両立できる。だが、そのバランスをどう捉えるかは人それぞれ。だからこそ、この作品は観る人によって異なるリアリティを帯びる。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)




