BACKSIDE (バックサイド)

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平野歩夢が“公式戦初”のスイッチBSスピンを繰り出しトップ通過。「THE SNOW LEAGUE」予選ルポ

2025.12.04

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ショーン・ホワイトが手がけるハーフパイプのプロリーグ「THE SNOW LEAGUE」第2戦が、中国・シークレットガーデンで開幕した。平野歩夢が初のオリンピック金メダルを獲得した北京五輪と同じ舞台だ。男子20名、女子16名が招待され、強風が吹き荒れるなか、決戦の火蓋が切られた。
予選は4つのヒートに分かれて2本のランが行われ、各ヒートの1位がファイナルズ・デイの準々決勝へダイレクトに進出。2位と3位は「ラストチャンス予選(LCQ)」へ回り、ここで8名が2本のランを行い、上位4名がファイナルズ・デイにコマを進める。明日は男女8名ずつによるヘッド・トゥ・ヘッド方式で優勝が争われるというフォーマットだ。
男子のトップ通過は歩夢。圧倒的なエアの高さに加え、公式戦では初となるスイッチバックサイドスピンを投入。スイッチBS900→CABダブルコーク1440→FS900→BSダブルコーク1260→FSトリプルコーク1440というルーティンで96ポイントを叩き出した。特にラストヒットのFSトリプルコークは、直前まで高難度のスピンをつなげているだけにスピードと体勢の維持が極めて難しい。それを感じさせないほどエアの高さを生み出しながら成功。完璧に仕上げてきた。
2位は第1戦王者の戸塚優斗。スイッチBSダブルコーク1080→BSダブルコーク1260→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1440→FSダブルコーク1260で94.33ポイントを獲得。高さ、正確性、安定感のいずれも圧巻だった。SNSではトリプルコークや1620を披露しているが、強風の影響か、あるいは温存か。明日のファイナルズ・デイでどこまで引き上げてくるのか楽しみだ。
90ポイント超を記録したのは歩夢と優斗の日本勢ふたり。ほか、平野流佳、山田琉聖、重野秀一郎が予選通過。いっぽうで平野海祝は惜しくも涙を呑む結果に終わった。
 

 
女子は小野光希が86.66ポイントでトップ通過。FS900→BS540→FS720→CAB720→FS540というルーティンで、流れと安定感が光った。2位は第1戦の女王・冨田せなが85.33ポイント。光希と同一のトリック構成ながら、グラブのバリエーションでお互いが魅せた。
ラストチャンス予選から勝ち上がった工藤璃星は、FS900→BS900→FS720→CAB720→FS540と、光希&せなよりもさらに高難度の構成に挑むも、序盤でボトムに弾かれてしまいポイントは伸びずに83.66。それでも見事ファイナルズ・デイ進出を決めた。
 

 

復帰戦となった冨田るきは予選通過ならず。清水さらはDNSとなった。
明日はいよいよファイナルズ・デイ。強風が収まり、ライダーたちがベストパフォーマンスを発揮できる環境になることを願いたい。
 
ファイナルズ・デイ トーナメント表
 

 

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

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