BACKSIDE (バックサイド)

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ハーフパイプ大国ニッポンがさらなる進化。戸塚優斗、山田琉聖、清水さらが示す現在地

2025.10.13

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戸塚優斗がInstagramにて、FSダブルコーク1620を成功させた映像を公開した。その数日前にはFSトリプルコーク1440をクリーンにメイクした映像もシェアしており、ミラノ・コルティナ五輪に向けて順調な仕上がりを見せている。
FSスピンでの1620は、2022年の北京五輪当時から平野歩夢がすでに習得していたとされ、昨年には韓国のイ・チェウンがFSトリプルコーク1620を成功させている。回転方向こそ異なるが、アメリカのルーカス・フォスターも2021年にBSダブルコーク1620をメイクしており、いまや「1620」は勝敗を分ける基準となりつつある。そのうえでの投稿なのだから、優斗の自信のほどがうかがえる。
いっぽうで、回転数とは別軸で存在感を放つのが山田琉聖だ。SAJ(全日本スキー連盟)全日本選手権では成功させているが、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップではまだ決めきれていないスイッチBSアーリーウープ・ダブルロデオ1080を、FSダブルコーク1440からの流れで成功させた映像を公開。スイッチメソッドやダブルマックツイスト1080といった独創的なルーティンを持つ彼ならではの構成であり、回転数だけでは語れない“美学”としてのスタイルを体現している。
さらに、清水さらがFSダブルコーク1080を成功させた動画も話題を呼んでいる。15歳という年齢を考えれば、その完成度と可能性は驚異的だ。日本のハーフパイプチーム全体の底上げを感じさせる。
SNSに映像を上げるかどうかはライダーやチーム、それぞれの判断に委ねられる。しかし、これらの投稿が示しているのは明確だ。日本はすでに世界最強クラスのハーフパイプ大国であり、なお進化を続けているという事実である。
ミラノ・コルティナ五輪へ向け、世界が再び驚く瞬間は、そう遠くない。

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

 

 

 

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