BACKSIDE (バックサイド)

BACKSIDE (バックサイド)

https://backside.jp/news-1662/
41248

NEWS

北極圏で活動する写真家・遠藤励が原点に立ち返る。90年代スノーボードカルチャーを再構築する実験的展示

2025.08.22

  • facebook
  • twitter
  • google

長野・大町を拠点に、90年代後半からスノーボードシーンを撮り続けてきた写真家・遠藤励。近年は北極圏の民族を追う「POLAR EXPOSURE」プロジェクトで日本写真協会新人賞を受賞するなど、高い評価を得ている。
そうしたタイミングで、遠藤はスノーボードフォトグラフィーで新たな表現に挑む。原始的な民族との交流を続けている原点にはスノーボードコミュニティがあり、彼にとって厳冬期の雪山に仲間たちと分け入ることは、今も昔も変わらず何にも変えがたい価値があるからだ。スノーボードフォトグラフィーの可能性を探る実験であり、過去と未来をつなぐ新たな表現として挑む企画展が、9月30日(火)〜10月4日(土)にCANON(キヤノン)ギャラリー銀座で、11月11日(火)〜15日(土)には大阪で開催される。
本展でフォーカスするのは、遠藤が長年保管し続けてきた90年代から2000年代初頭のスノーボード写真だ。倒産したメディアの倉庫で廃棄寸前だった膨大なフィルムを救い出し、10年以上かけて保存してきたという。スノーボード成長期の記録でもあるそのフィルム群を再構築し、今という時代にどう響くか。その答えを導くために、膨大なアーカイブをもとに制作された約30点の新作とインスタレーションが展示される。
「写真とはなにか」「カルチャーの記録とはなにか」「スノーボードフォトグラフィーとはなにか」──時代の変遷とともに変化する価値観に対して問題提起を投げかける遠藤の試み。スノーボードの未来を思索する僕たちスノーボーダーに、きっと新しい視点を与えてくれるだろう。

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

 
遠藤励 写真展「SHAKE-UP THE OLD FUTURE ~スノーボードフォトグラフィーの進行形・集団的共有の跡に残るもの」概要
▷開催日程: 2025年9月30日(火)〜10月4日(土)@CANONギャラリー銀座
      2025年11月11日(火)〜11月15日(土)@CANONギャラリー大阪
▷開催時間: 10:30〜18:30(銀座)、10:00〜18:00(大阪)
 

『1999』

 

『Mindgrabity』

 

『THE GAMPLE』

 

『PARADOX』

 

RECOMMENDED POSTS