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秋から初冬にかけてラニーニャ優勢か。NOAA最新情報から25-26シーズンを読む
2025.08.19
日本のスノーシーンの行方を占ううえで、毎シーズン欠かせないキーワードであるラニーニャ。8月14日に発表されたNOAA(アメリカ海洋大気庁)の最新ENSO(エルニーニョ・南方振動)診断によれば、現在はニュートラル状態が続いているが、2025年の秋から初冬にかけては一時的にラニーニャ条件が優勢となる可能性が示された。
ラニーニャは、赤道太平洋の海面水温が平年より低くなる現象。これがシベリア高気圧を強め、日本海を越えて冷たい季節風が流れ込むことで、日本各地の山々に豊富な雪をもたらす。特に北海道、新潟、長野といったエリアでは、その影響が色濃く出やすい。
ただし、NOAAの見立てでは「ラニーニャは長続きせず、冬本番には再びニュートラルに戻る」とされている。つまり、25-26シーズンは序盤からの豪雪が期待できるいっぽうで、シーズン後半は地域ごとの気圧配置や寒波の入り方が明暗を分ける展開となりそうだ。
気象庁もニュートラルの可能性がもっとも高いとする見解を発表している。現時点では、ラニーニャが顔を出す可能性が高いシーズン序盤、いかに好スタートを切れるかどうかがカギを握りそうだ。そのためにも、このオフシーズンは例年よりも早めの準備を心がけたい。
text+photo: Daisuke Nogami(Chief Editor)