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“最強ライダー”を決める新たな手法。X GAMESがリアリティ番組『BATTLEGROUND』を始動
2025.06.20
「X GAMES」という名称が持つ重みは、いまやコンテストの枠を超えたカルチャーのひとつである。そんなアクションスポーツの象徴的存在が、またひとつ新たな一手を打ってきた。リアリティ競技番組『X GAMES BATTLEGROUND』が始動すると、海外の複数メディアが報じている。
この番組を手がけるのは、アメリカで数々のリアリティショーをヒットさせてきたBunim/Murray。リアルな人間関係や挑戦の裏側にフォーカスした作品づくりで知られており、本作でも競技では見えないアスリートの素顔が描かれるという。
番組の位置づけは、単なるバラエティではない。X GAMES CEOのジェレミー・ブルーム氏は「競技を超えたアスリートの物語を伝え、ファンとの距離を縮める戦略の一環」と語っているように、競技の外側での生き様や信念を映し出すことが狙いだ。勝敗だけで測れないアスリートの魅力に迫るという点においても、従来のX GAMESとは異なる意義を持つ。
この発表は、2026年に開始される予定の「X GAMES LEAGUE」の構想と連動する形で行われたようだ。F1をモデルとしたこのリーグは、夏冬あわせて全8戦を予定しており、年間を通じた競技活動とチーム構造によって、ライダーたちとファンのエンゲージメントを強化することが目的とされている。
アクションスポーツが“魅せる”スポーツとしての進化を続けるなか、X GAMESが模索する“ストーリー性”と“エンターテインメント性”の強化は、いずれ競技シーンのあり方をも変えていくかもしれない。現時点で番組の配信先や参加アスリートの詳細は未発表だが、この動きが新たな時代の幕開けとなる可能性は十分にある。
スノーボーダーにとっても、国籍や競技を越えて共有されるこのムーブメントが、どのように映るのか。スノーボーダーとして、オーディエンスとして、そしてカルチャーの担い手として──その先を想像しながら、期待したい。