長きに渡り悩まされてきた肩の手術を終えたスヴェン・ソーグレンは、地元スウェーデンが誇るスノーボーダーの聖地、リクスグレンセンで撮影した映像を振り返っていた。リクスグレンセンと聞いてピンときた方はお目が高い。そう、かのインゲマー・バックマンが1996年に巨大メソッドを放った地である。わからないという方は、こちらの記事を参照してほしい。弊誌創刊前にISSUE 0という媒体資料のような冊子を作ったのだが、その表紙を飾った写真がまさにそれだ。
その24年後、スヴェンが世界初のトリプルチャックフリップをこの地で成功させるなど、スノーボードの歴史を語るうえで外すことができない雪山で、これまでのプロジェクトに使用したフッテージから、日の目を見なかった未公開映像までをスヴェンが編んだ映像作品がこの『MIXTAPE ｰ Riksgränsen, a snowboarding heaven?』だ。このサブタイトルしかり、先述したことも踏まえ、北欧ライダーにとってリクスグレンセンは間違いなく“スノーボード天国”と言えるのだろう。
バックカントリーのナチュラルヒットから巨大スパインに至るまで、その映像美に酔いしれてほしい。