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村瀬心椛2位 岩渕麗楽3位で世界選手権スロープスタイルの表彰台獲得。優勝は女王 ゾーイ・サドウスキー・シノット
2025.03.21
スイス・エンガディンで開催されているFIS(国際スキー・スノーボード連盟)スノーボード世界選手権のフリースタイル最初の種目、スロープスタイル決勝が行われ、女子は村瀬心椛が2位、岩渕麗楽が3位と実力を発揮して表彰台を射止めた。
世界選手権スロープスタイルの舞台は、レールが2セクション続き、キッカー→ツインキッカー→キッカーとストレートジャンプのセクションが3つ用意され、その直後にトランジションのシャークフィンがあるため4連続ジャンプ、そして、最後にレールセクションで締めるというコースレイアウト。しかも、1、2セクションのつなぎがライダーズライト方向へ曲がっているので流れをつかみづらいのかもしれない。ひとり2本のランを行い、ベストポイントで争われた。
心椛は1本目に、FS270ボードスライド→FSボードスライド450ステイルフィッシュ→CABダブルコーク900ウェドル→FS1080トラックドライバー→BSダブルコーク1080ウェドル→バックフリップ・メロン→FSリップスライド270オフを決めて87.02ポイントをたたき出し、岩渕麗楽の81.68ポイントを上回ってトップに躍り出た。高回転スピンながらも、グラブしていない手をしっかりとかざして自己表現する。もちろん難易度も高くなると同時に、彼女のこだわりを強く感じられる部分なので強調しておきたい。
麗楽は2本目、CAB270ボードスライド270オフ→FSリップスライド450オフ→CABダブルアンダーフリップ900ウェドル→BS1080ウェドル→FS1080ステルマスキー→バックフリップ・インディ→FSブラント270オフをしっかり決めて、1本目を上回る83.55ポイントを記録。安定感ある滑りで存在感を示した。
2本目で心椛が自身のポイントを上書きできなかったのを目の前で見たうえで、最終走者として予選トップ通過のゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)がトリを飾る。さすがはスロープスタイル女王、見事な大逆転劇だった。プレッシャーをも楽しんでいるのか。CAB270ボードスライド270オフ→FSボードスライド450オフ→スイッチBS900インディ→FS1080ウェドル→BS1260メロン→CABアンダーフリップ540ウェドル→BSブラント270オフをクリーンにメイクして、女子ではただひとりの90点超の高得点をマークしての完勝だった。
男子で決勝にコマを進めた長谷川帝勝と木俣椋真は理想とするランを決めることができず、椋真が9位、帝勝が13位でフィニッシュ。優勝したリアム・ブレアリー(カナダ)は2本目、ハーフCABオン・FSボードスライド・プレッツェル270オフ→スイッチBS270ボードスライド・トゥ・コーク630オフ→BS1620メロン→スイッチBS1440インディ→CABトリプルコーク1620インディ→FS1080トラックドライバー→50-50トゥFS270ボードスライドを決めて、90.15ポイントを獲得。ここまでトップを走っていたスー・イーミン(中国)を逆転して金メダルを手中に収めた。
心椛、麗楽以外の女子ライダーは深田茉莉が惜しくも4位、鈴木萌々は8位。男子の荻原大翔、木村葵来、宮村結斗は予選で涙を呑んだ。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
女子結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 村瀬心椛(日本)
3位 岩渕麗楽(日本)
4位 深田茉莉(日本)
8位 鈴木萌々(日本)
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男子結果
1位 リアム・ブレアリー(カナダ)
2位 スー・イーミン(中国)
3位 オリバー・マーティン(アメリカ)
9位 木俣椋真(日本)
13位 長谷川帝勝(日本)
21位 荻原大翔(日本)
27位 木村葵来(日本)
31位 宮村結斗(日本)
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